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アメリカ 労働災害統計
2003年にNSCから発表された労働災害統計

資料出所:NSC発行「INJURY FACTS」2003 Edition p.48-50
(仮訳 国際安全衛生センター)


1.非意図的労働災害死傷者

 1912年から2002年までの間に、人口10万人当りの労働災害による非意図的な死亡者は21人から2人へ、90%も減少した。1912年には推定で18,000人から21,000人の労働者の生命が失われたが、2002年になって労働人口は4倍に増え、商品・サービスの生産は9倍になった半面、労働災害による死亡者は4,900人にとどまっている。

 NSCは1992データ年から、労働省統計局の災害による死亡者センサス(CFOI)の数値を、労働関係の死者の公式な統計として採用している。技術関係付録では、NSCの推定手順の変化について検討を加えている。

 CFOIシステムは意図的および非意図的な労働災害死傷者を集計している。毎年約850件から1,300件の殺人や自殺が起きているが、これらの死亡事故は以下の非意図的死傷者の推定には含まれていない。

非意図的労働災害死亡者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4,900人
労働者10万人当りの非意図的労働災害死亡者・・・・・・・・・・・・  3.6人
能力喪失負傷者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  3,700,000人
労働者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 137,731,000人
コスト.・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1,466億ドル

産業別非意図的労働災害死傷者(2002年)
産業部門 労働者a
(1,000人)
死亡者a 労働者10万人
あたりの
死亡者数a
能力喪失
負傷者
2002年
2001年
2002年
2001年
全産業 137,731 4,900 -3% 3.6 -4% 37,000,000
農業b   3,417  730 +2% 21.0 -4% 150,000
鉱業、採石業b      515  150 -11% 29.1 -2%  10,000
建設業   9,162 1,150 -3% 12.6 -3% 460,000
製造業 18,073  510 -7%  2.8 -3% 520,000
輸送・公益事業  8,060  810 -4% 10.1 -3% 390,000
商業b 27,966  420 -3%  1.5 -4% 710,000
サービス業b 49,668  630 -1%  1.3 -3% 900,000
政府機関 20,870  500 -1%  2.4 -4% 560,000


出典:労働省統計局、国立衛生統計センター、州統計局、州産業局等のデータに基づくNSCの推定
a 死亡者はすべての年齢の者を含む。労働者および死亡者率には16歳以上の者が含まれている。
b 農業には林業、漁業、農業サービス、鉱業には石油、ガスの採掘、商業には卸売業、小売業、サービス業には金融、保険、不動産が含まれている


非意図的労働災害死亡者と死亡率の推移(1992〜2002年)

死亡者a 労働者b
(1000人)
死亡率c
(労働者
10万人
あたり)
1992 4,965 119,168 4.2
1993 5,034 120,778 4.2
1994 5,338 124,470 4.3
1995 5,015 126,248 4.0
1996 5,069 127,997 4.0
1997 5,160 130,810 3.9
1998 5,117 132,772 3.9
1999 5,184 134,688 3.8
2000d 5,022 136,402 3.7
2001d 5,033 136,246 3.7
2002e 4,900 137,731 3.6


出典 2001年以前の死亡者は労働省統計局の労働災害による死亡者センサスから、労働者数は、労働省統計局及び最近の人口調査から。その他のすべての数値はNSCの推定。
a 死亡者はすべての年齢の者を含む。労働者および死亡率には16歳以上の者が含まれている。死亡労働災害センサスの採用のため、1992年から現在までの死亡者数と死亡率はそれ以前の期間とは比較できない。
b 単位1,000人。労働者は16歳以上の有給の被雇用者で、所有者、マネジャー、その他の有給労働者、自営業者、無給家族労働者、営内居住軍人などを含む。推定方法の変更のため、1992年から現在までの労働者数はそれ以前の期間とは比較できない。
c 労働者10万人当り。
d 改定
e 暫定値


労働者数、非意図的労働災害死亡者・死亡率の推移(1992〜2002年)


2.産業別、意図的及び非意図的労働災害死亡者と死亡率の推移(1992-2002年)
合計 意図的
労働災害
非意図的労働災害
殺人

自殺
全産業a 農業b 鉱業

採石業c
建設業 製造業 輸送

公益
商業d サービス
e
政府
機関
死亡者
1992 6,217 1,252  4,965 779 175   889 707 767 415 601 586
1993 6,331 1,297  5,034 842 169   895 698 753 450 631 527
1994 6,632 1,294  5,338 814 177 1,000 734 819 492 676 534
1995 6,275 1,260  5,015 769 155 1,021 640 784 461 608 528
1996 6,202 1,133  5,069 762 151 1,025 660 883 451 615 321
1997 6,238 1,078  5,160 799 156 1,075 678 882 451 593 504
1998 6,055   938  5,117 808 143 1,136 631 830 443 634 465
1999 6,054   870  5,184 776 122 1,168 671 918 425 623 451
2000f 5,920   898  5,022 693 153 1,114 624 872 447 643 460
2001f 5,900   867h 5,033 713 169 1,182 547 840 431 634 505
2002g - - 4,900 730 150 1,150 510 810 420 630 500
労働者10万人当り死亡者数
1992 5.2 1.0 4.2 23.1 26.4 13.7 3.6 11.5 1.7 1.6 3.0
1993 5.2 1.0 4.2 26.0 25.3 13.3 3.6 11.0 1.8 1.6 2.6
1994 5.3 1.0 4.3 22.8 26.5 14.4 3.7 11.6 1.9 1.7 2.7
1995 4.9 1.0 4.0 21.4 24.8 14.3 3.1 11.0 1.8 1.5 2.7
1996 4.8 0.9 4.0 21.2 26.6 13.7 3.2 12.2 1.7 1.4 1.6
1997 4.8 0.8 3.9 22.5 24.7 13.7 3.3 11.6 1.7 1.3 2.6
1998 4.5 0.7 3.9 22.7 23.1 14.1 3.1 10.8 1.6 1.4 2.4
1999 4.5 0.6 3.8 22.6 21.7 13.8 3.4 11.5 1.5 1.3 2.2
2000 4.3 0.7 3.7 20.1 29.4 12.4 3.1 10.8 1.6 1.4 2.3
2001 4.3 0.6h 3.7 22.0 29.9 13.0 2.9 10.3 1.6 1.3 2.5
2002 - - 3.6 21.0 29.1 12.6 2.8 10.1 1.5 1.3 2.4

出典 ・死亡者は労働省統計局、労働災害による死亡者センサスから。
・ただし、2002年はNSCの推定。死亡率は労働省統計局雇用データに基づくNSCの推定。
・死亡者にはすべての年齢の者が含まれ、死亡率には16歳以上の者が含まれている。
・”--”はデータが入手できないことを示す。
a 産業部門が不詳の死亡者も含む。
b 農業には林業、漁業、農業サービスが含まれる。
c 鉱業には石油、ガス採掘が含まれる。
d 商業には卸売、小売業が含まれる。
e サービス業には金融、保険、不動産が含まれる。
f 改定
g 暫定値
h 2001年9月11日の労働者の殺人2,886人は除く

産業別非意図的労働災害死亡者及び死亡率(2002年)