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OSHAのクレーン及びデリックの基準の改正案提出で合意

(資料出所:OSHA Trade News Release July 13, 2004)
(仮訳:国際安全衛生センター)

原文はこちら


 労働安全衛生庁(OSHA)は、7月13日、クレーン・デリック協議型規則作成委員会(Crane and Derrick Negotiated Rulemaking Committee: C-DAC)で建設業でのクレーン及びデリック基準の見直しについて、合意されたと発表した。
 この草案は、労働安全衛生担当の労働次官補あて提出され、規則制定プロセスは継続される。

 「これはクレーン等の運転かつその周囲で作業している多くの労働者を保護するために重要な前進である」と、ジョン・ヘンショーOSHA長官は語った。更に、「この委員会の委員は、1年間でクレーン及びデリックの基準の見直しで合意に達するため、膨大な業務を成し遂げたのである。労働者を保護し、クレーン安全を向上させる委員の尽力と委員会の付託事項遂行を称賛する」と語った。

 C-DAC草案の重要規定は以下の通りである:
  • 適用範囲の章は過去30年間に製作された新型クレーンを含むものであること。

  • 有資格者は、機器の組み立て、解体に伴う主要ハザード一覧表に対処しなければならないこと。

  • クレーン設置時には、クレーン転倒防止のため、設置面が適切な状態でなければならないこと。

  • クレーン関連死亡災害の主たる原因となっている感電防止のためには、事業者はクレーン等機器が充電電路から一定の距離以内にないことを確認するため、リストの中から決められた距離を選択しなければならないこと。これより近づいて作業をする場合には、リストに揚げられた特別対策を実施しなければならないこと。

  • 一定期間経過後は、クレーン運転者は、次の2つのいずれかによってその資格証明がなされなければならない:(1)国によって認可された認定機関によって認められたクレーン運転者試験機関(2)事業者自身の資格計画によるもので、この計画が、試験機関の認定監査員によって監査されたものであること。

  • 合図者は、特定の資格要件を満たしていなければならないこと。

  • 最新の揚貨装置の要件

  • 安全装置、運転用補助具、合図、クレーンの特別型(デリック、タワークレーン等)検査、ワイヤロープ、試作機と試運転、衝突と頭上ハザード、墜落・転落防止及び機器変更にも又、対応していること。
 C-DACは、2003年6月に設置され、建設業におけるクレーン及びデリックの、既存の基準見直しのため、OSHAの規制制定プロセスの一部として機能してきた。

 OSHAの役割は、基準設定と監督指導、教育訓練とアウトリーチの実施、パートナーシップの構築、労働安全衛生問題の継続的改善により全米労働者の安全衛生確保を行うことである。詳細についてはwww.osha.govを参照。