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電気安全

資料出所:National Institute for Occupational Safety and Health (NIOSH)ホームページ
http://www.cdc.gov/niosh/injury/traumaelec.html
(仮訳 国際安全衛生センター)



電流は、労働者を、重大で、広範囲な労働災害の危険にさらす。実際に、毎日の作業で、労働者のすべては電気エネルギーにさらされている。感電はいろいろな仕事で発生する。多くの労働者は、作業環境での潜在的な感電の危険の存在に気づかず、感電の危険に無防備となっている。

電気災害は4種類の主要なタイプから成り立っている。感電死、感電、やけど、および電気エネルギーとの接触による墜落・転落である。

「感電による労働者の死亡:災害調査事例報告の要約」より)


電気の安全/感電に関するNIOSHの出版物

電気安全:電気業の安全と健康――学生用マニュアル(DHHS(NIOSH)発行No.2002-123)2002年1月

この学生用マニュアルは、中等または中等後教育の電気コースにおける安全衛生のカリキュラムの一部である。マニュアルは、学習者が電気作業にともなう危険を認識、評価、管理できるようにデザインされている。このマニュアルは、電気職種のインストラクターと広い研究を通じて開発されており、私達はその貴重な貢献について感謝している。


NIOSH Alert(警告):電気的、機械的、およびその他の危険なエネルギーの管理されない放出による労働者の死亡災害の防止(DHHS(NIOSH)発行No.99-110)1999年8月

このアラートは、設置、保全、点検、または修理の作業で発生した、管理されていない危険なエネルギーに接触した5つの死亡災害を記述している。このような死亡災害を防止するためには、このアラートに述べられている勧告に、機械、器具、プロセスまたはシステムの設置、保全、点検、または修理の作業に従事するすべての事業者、管理者、監督者及び労働者が従うべきである。


感電による労働者の死亡:災害調査事例報告の要約(DHHS(NIOSH)発行No.98-131)1998年5月

この冊子は、電流との接触によって発生した死亡災害の調査のリポートの要約である。データは、NIOSHにより行なわれる全米外傷性死亡災害調査(National Traumatic Occupational Fatalities (NTOF) surveillance system)から引用されている。NTOFデータは作業場での外傷性傷害により死亡した16歳以上の労働者の死亡証明書に基づいている。死亡災害調査は、NIOSHのFACE(Fatality Assessment and Control Evaluation)プログラムの一部として実施された。


NIOSH Alert(警告):架空電力線の付近で行うクレーン作業のオペレーターと、そばで働く作業者の感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.95-108)1993年8月


このアラートは、架空電力線近くでクレーンを運転することによって発生した5つの事例(6名の感電死亡者)を解説し、同様な出来事を防止するために、勧告を行なっている。アラートは、1985年7月に出版されたアラート[NIOSH 1985]を改訂したものである。


NIOSH Alert (警告):金属で補強された油圧のホースによる死傷の防止(DHHS(NIOSH)発行No.93-105)1993年5月

この出版物は、金属で補強された油圧のホースと、高所バケットトラックの電力線近くでの使用に際しての危険を強調している。報告書は、もしこれらが、送電中の電力線に接触すると、金属補強された油圧のホースが破裂し、火災を起こすかもしれないことを示している。また、補強金属を通って流れる電流は、感電死の危険をも招く。労働安全衛生庁(OSHA)は、送電中の電力線の近くの作業では、非誘電型の油圧ホースの使用を求めている。


NIOSH Alert (警告):樹木の刈り込み作業での墜落・転落と感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.92-106)1992年8月

このアラートは、樹木の刈り込み作業での5つの感電による死亡災害と3つの墜落・転落による死亡災害の計8つの災害事例について説明している。FACEプログラムのもとで実施されたNIOSHの調査によれば、樹木の刈り込み作業に従事する多くの事業者やその労働者が、労働安全衛生庁(OSHA)のスタンダードについての教育を受けておらず、その知識が不足しており、安全上不十分なまたは不適切な作業方法と機材により惹起されるリスクに気づいていないのではないかということが示唆される。


NIOSH Alert (警告):架空電力線の付近での足場を使用した作業による感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.91-110)1991年8月

このアラートは、6件の事故による13の死亡災害について記述したもので、それは、労働者が、足場を組立あるいは移動中に電力線に接触したことによるもの、または、伝導性の器具や材料を足場上で使用中に電力線に接触したものである。このような感電災害を防止するためには、電力線の近くで、足場や伝導性の器具または材料を使用する際に、この警告に示される勧告が遵守されるべきである。


NIOSH Alert (警告):架空電力線の付近でポータブルの金属はしごを使用している労働者の感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.89-110)1989年7月

このアラートは、送電中の架空電力線にポータブルのアルミニウムはしごが接触したことにより発生した、6つの感電死亡災害について、記述している。もし代わりに、導電性のないはしごが使われたか、または、安全な間隔が維持されたならば、これらの死亡災害は防止されたであろう。


NIOSH Alert (警告):架空電力線の未検出であったフィードバック電流(feedback electrical energy)によって発生した感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.88-104)1987年12月

このアラートは、感電の1つの原因であるフィードバック電流で生じた死亡災害の2つの事例について記述している。また、それと同様の事例についても参照している。これらの事例の評価から、今後の災害を防止するために有益な3つの事項を見いだすことが出来る。
(1) 適切な電気作業の実施について訓練する。(2)作業の開始前に送電線に電気エネルギーが無いこと、そして、適切に接地が行われていることを確認する。(3)フィードバック電流が存在しないことを確認する。


NIOSH Alert (警告):電気エネルギーに接触したことによる労働者の死亡災害の防止((DHHS(NIOSH)発行No.87-103)1986年12月

このアラートは、電気エネルギーに接触した労働者の生命を救うのに役立つ勧告事項を記述している。最近の事故のケースから、もし、感電直後に心肺蘇生法(CPR)または除細動が行なわれるならば、犠牲者が蘇生することができることがわかった。即時の除細動が理想的であるが、感電後約4分以内にCRPが行なわれ、さらに約8分以内の高度な二次救命処置(ACLS)が続けられれば救命が可能であろう。


NIOSH Alert (警告):破損したコンセントとコネクタによる感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.87-100)1986年10月

このアラートは、破損したコンセントとコネクタを使った結果として起こった2つの感電死亡災害についての情報を提示している。調査報告は、定期的な点検、危険の認識、コンセントとコネクタの適切な使用及び損傷したコネクタとコンセントの迅速な修理が、これらの災害を防止できることを示している。


NIOSH Alert (警告):穀物のスクリューコンベアーでの感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.86-119)1986年7月

このアラートは、5つの死亡災害を生じた、金属製の穀物のスクリューコンベアーを動かしている間に起こった2つの事例を説明している。穀物のスクリューコンベアーは、穀物を1つの場所から別の場所に移すために用いられる、農業用施設に必須のものである。しかし、毎年、この機器を高い位置で不適切に動かしたため、高圧電力線と接触することによる感電災害が発生している。


NIOSH Alert (警告):クレーンと電力線との接触による感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.85-111)1985年7月

このアラートは、クレーンに関係した感電災害について6つの死亡災害を生じた5つの事例についての情報を提示している。NIOSHは、OSHAのスタンダードの完全な遵守と、カナダオンタリオ州建設業安全協会(CSA)の作業要領の全面的な実施によりこれらの災害は防止できたとしている。


NIOSH Alert (警告):ファーストフードレストランで働く労働者の感電死の防止(DHHS(NIOSH)発行No.85-104)1984年12月

このアラートは、ファーストフードレストランでの感電死亡災害の1つの事例を含んでいる。商業用のレストランのキッチンでの感電の危険は、使用される電気器具の多様性のため特に懸念される。NIOSHは、すべての労働者に、雇用時に、電気の危険と安全な作業方法について教育し、それによってこれらの危険を回避するよう勧告する。


死亡災害調査リポート(FACEプログラムの下で実施される)

FACE死亡災害調査プログラムの最初の重点項目の1つは、電気関連の死亡災害であった。
1982年にFACEプログラムが開始されて以来、感電に関係する数百の死亡災害が、NIOSHや国の調査員により調査されている。このサイトの事例一覧から、FACEWebにあるフルテキストリポートにアクセスできる。


その他のリンク:

全米電気安全財団(National Electrical Safety Foundation)

電気安全のためのOSHAのサイト

建設業の電気安全のためのOSHAのサイト