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高所からの墜落・転落

資料出所:National Institute for Occupational Safety and Health (NIOSH)ホームページ
http://www.cdc.gov/niosh/injury/traumafall.html
(訳 国際安全衛生センター)


高所からの墜落・転落の危険性はどこの職場でも存在し、多くの労働者は毎日この危険にさらされている。どのような通行や労働でも潜在的な墜落・転落の危険がある。

無防備な場所や下方までの高さが6フィート以上ある場所では、手すり、安全ネット、または保護具を使用して墜落・転落の危険から保護されなければならない。これらの危険には多くの形態があり、脚立はしごで電球を交換する場合には、長いスチールの用具で200フィートの空中で何かを交換するのと同じくらいハイリスクであるのに危険がないように見えるかもしれない。

NIOSHの合衆国外傷性業務上死亡災害(NTOF : National Traumatic Occupational Fatalities)監視システムからのデータによると、高所からの墜落・転落は、1980年から1994までの労働災害の死亡者数で4番目の主要な原因であった。高所からの墜落・転落による8102件の死亡災害は、この期間のすべての死亡災害の10%で、1年あたり540件であった。(墜落・転落による死亡災害:災害事例リポート、DHHS (NIOSH) 発行番号 No.2000-116 (2000年11月)


墜落・転落に関するNIOSHの出版物:

NIOSHアップデート:業務上の墜落・転落死亡災害の防止対策に関する勧告

全産業の業務関連死亡災害の3番目の原因である墜落・転落は、かつて、自動車の衝突と2番目の原因である職場での殺人をしのいでいた。昨年だけで、はしご、足場、建物、またはその他の高所からの墜落・転落により死亡した労働者は約717名であった。これは1日あたり約2名の死亡災害が発生する計算である。

建設業では、墜落・転落は業務上の死亡災害の最大の原因で、そのリスクは事実上 どのような職場でも存在する。それは、電球を交換するために脚立はしごに立つことにも、何百フイートの鉄骨上で大ばりの接続ボルトを締める作業にも存在する。

墜落・転落による死亡災害:災害事例リポート、DHHS (NIOSH) 発行番号 No.2000-116 (2000年11月)

このモノグラフは、業務上の高所からの墜落・転落死亡災害の調査データおよびリポートを要約したものである。これは、業務上の高所からの墜落・転落災害について知られていることをレビューし、共通のリスクファクターを抽出して、これらの死亡災害の防止について一般的な助言をするものである。

労働者健康チャートブック、2000、DHHS (NIOSH) 発行番号 No.2000-127 (2000年9月)

この調査は災害防止の基礎となる、また、新しく緊急の問題を提起してくれ、目標と努力の有効性を評価し、未来のニーズを与えてくれるものである。
チャートブックを編集した主要な目的のうちの1つは、安全衛生担当者、立法者、政策立案者、医療プロバイダー、教師、研究者、および労働者および事業者を含む職場の安全と健康に興味がある誰もが利用できる情報源を作成することであった。

NIOSHアップデート:建設業での墜落・転落による死亡災害、電気通信用タワーの10代の労働者のための安全

NIOSHは、ある建設業者と彼の16歳の義子、および19歳の従業員の死亡の例を挙げ、電気通信用タワーを建設し、急速な携帯電話と無線通信産業の成長を維持することが、労働者に墜落・転落による重大なリスクを与えることなると強調している。

データは、これらの仕事に従事する労働者は、一般産業の労働者より大きい率で、墜落・転落による業務上死亡の危険にさらされることを示唆している。なぜならば、増大するタワーへの需要を満たすために、産業が急速に成長したため、多くの新しい事業者、管理監督者、および労働者は、そのリスクに気づかないかもしれず、安全の確保に不慣れであるからである。

Alert(警告):フォークリフトの操作又はその近くで働く労働者の死傷の防止、 DHHS (NIOSH) 発行番号 No.2000-112a (1999年12月)

NIOSHはフォークリフトを運転し、あるいは、フォークリフトの近くで作業する労働者の死傷災害の防止に関して警告した。ロードドックから転覆し、または落下したフォークリフトに労働者が、下敷きになる場合には、ほとんど死亡災害となる。

Alert(警告):廃棄物収集用自動車による労働災害の防止、 DHHS (NIOSH) 発行番号 No.97-110 (1997年5月)

NIOSHは、廃棄物収集用自動車による労働災害の防止の強化を要求する。NIOSH(NTOF)調査システムからのデータは、労働者が廃棄物収集用自動車から墜落・転落し、または激突することによって、多くの死亡災害が発生することを示している。死亡災害環境調査(FACE : Fatality Assessment and Control Evaluation)によると、事業者や労働者が、廃棄物収集用自動車に乗り、または付近で働くことの危険に十分に気づいていないか無関心であることを示唆している。この警告は、これらの自動車に関係する6つの死亡災害を述べ、防止するための勧告を提供している。

アップデート:足場で働くことの危険に関するNIOSHの全国的警告

1992年9月5日に、ニューヨークの石造建築物の工事で、45歳の労働者が足場から50フィート墜落して死亡した。

1992年9月8日に、ペンシルベニアの橋梁工事で、足場を吊っていたケーブルが切れ、34歳の塗装工が364フィート墜落し、即死した。

1992年10月2日、35才と50才の2人のれんが職人が、ミズーリの工事現場で、合板足場板がはずれ、47フィート墜落して死亡した。

1992年10月27日に、ノースダコタで足場が崩壊し、労働者が13フィート墜落したが、幸運にも、安全ハーネスを使用していたため重大な災害を免れた。

これらの出来事は異常でもなく、 また、ユニークでもない。NIOSHの報告によると、墜落・転落による死亡災害は、外傷性死亡災害の第一位の原因となっており、1980年から1985年に3941名の労働者が墜落・転落により死亡している。さらに、足場で作業中のものは、461 (17%)名であった。

Alert(警告):吊り足場からの墜落・転落による労働者の死傷の防止、DHHS (NIOSH) 発行番号 No.92-108  (1992年8月)

NIOSHは、吊り足場からの墜落・転落による死亡災害の防止対策を要求する。「吊り足場」とは、ロープまたは他の方法により吊された作業床を意味する。NIOSHの最近の調査によると、墜落・転落による死亡災害が、墜落・転落防止用保護機器を使う労働者への不適切な訓練、または不完全な足場、不適切な設置または作業の結果として起こることが示唆される。この警告は、吊り足場からの墜落・転落により発生した5件の死亡災害を記述している。

樹木の刈り込み作業での墜落・転落と感電死の防止、 DHHS (NIOSH) 発行番号 No.92-106  (1992年8月)

NIOSHは、樹木の伐採での墜落・転落と感電の防止対策を要求する。死亡災害環境調査(FACE : Fatal Accident Circumstances and Epidemiology)によると、樹木の伐採者および彼等の使用者について、その訓練と知識が、OSHAのスタンダードより不足し、不十分なまたは不適切な安全作業と機器により惹き起こされたリスクに気づいていないことが示唆される。この警告は、樹木の伐採作業について5件の感電と3件の墜落・転落災害に関係する8件の出来事を記述している。

天窓および屋根の開口部からの墜落・転落による労働者の死傷の防止、 DHHS (NIOSH) 発行番号 No.90-100  (1989年12月)

NIOSHは、天窓及び屋根開口部近くでの作業での墜落・転落災害を防止するための対策を要求する。NIOSHによる最近の調査では、多くの墜落・転落による死亡災害がこの作業に関係することが示唆される。この警告は、これらの開口部付近の作業で発生した墜落・転落による8件の死亡災害を記述している。

災害調査リポート(FACEプログラムの下で実施される)

FACE災害調査プログラムの初期の重点の1つは、高所からの墜落・転落災害であった。1982年にFACEプログラムが開始されて以来、数百の死亡災害がNIOSHおよび国の調査員により調査された。このリンクは、FACEWebについてのフルテキストのリポートに接続し、そのリストを提供する。


注)FACE−− 「Fatal Accident Circumstances and Epidemiology」は、現在「Fatality Assessment and Control Evaluation」の名称で呼ばれています。
注)FACEWebはこちらでごらんになれます。