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鉛取扱い違反で2社に54万ドルの罰金
ウェストバージニア州

資料出所:BNA発行「Occupastional Safety and Health」30-7
(訳 国際安全衛生センター)



 OSHAは2月9日、労働者に鉛中毒や高い騒音レベルなど、多くの安全衛生上の危険を受けさせたとして、ウェストバージニア州の2社に対して、罰金541,800ドルを求刑した。

 この2社はH.M.ブラウン・エンタープライズ社とビルコ建設会社で、8件の故意の違反、4件の重大な違反、10件の軽度の違反の容疑に問われている。H.M.ブラウン社は、別名をラレイ・ジャンク・アンド・クレイマー・アイアン・アンド・メタルといい、ウェストバージニア州のスクラップ金属業者である。ビルコ社は同州のベックウィズで75年前に建設した古い橋の工事を行っている。

 OSHAは昨年8月に2回の監督を行った。最初の監督は災害発生率の高い産業に対する定期監督の一環として、H.M.ブラウン社に対して8月9日に行われた。

 H.M.ブラウン社に対する第2回目の監督は8月16日に実施されたが、その際、同社はビルコ建設会社の下請けとして、コットンヒル・ブリッジの解体作業に従事していた。

 H.M.ブラウン社とビルコ社は、それぞれ5件と3件の故意の違反を犯していた。OSHAの鉛取扱い規則の違反で、罰金294,000ドルが要求された。

 H.M.ブラウン社の重大な違反としては、工事現場の鉛暴露抑制計画を作成せず、鉛による暴露が発生した現場に鉛についての警告の掲示を行わず、鉛に暴露した労働者が帰宅する前に作業衣を着替えたかどうかを確認せず、また鉛の暴露の危険性を確認するために有資格者を現場に配置しなかった、などが挙げられている。

 ビルコ社の違反は梯子の不適切な使用、鉛の暴露の危険性を確認するために有資格者を現場に配置しなかったなどが挙げられている。両社はまた軽度の違反として、労働者に防じんマスクを格納する前に掃除させなかった、ことなどが指摘されている。

 OSHAが挙げた違反について、ビルコ社にコメントを求めたが、担当者と連絡できず、またH.M.ブラウン社は違反内容について非公式の聴聞会に出る、と同社社長は語っていた。

http://www.bna.com