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国際安全衛生センタートップ国別情報(目次) > ベトナム NILP NEWSLETTER 1999年5月号

労働安全衛生関連の国際会議にベトナムが参加

アジア・太平洋労働安全衛生機構(APOSHO) 第14回年次総会


国立労働保護研究所(NILP)、Dang Dinh Tri理学士


アジア・太平洋労働安全衛生機構(APOSHO)第14回年次総会は、1998年4月20〜25日に韓国ソウルの韓国産業安全公団(KISCO)の主催で開催された。

APOSHOの年次総会は、歴史および業務上の安全性や衛生面の水準が異なる様々な国が、業務上の安全性や衛生面でバランスのとれた発展を遂げる上で重要な役割を果たした。また、安全性や衛生面の専門家による意見や経験の交換を奨励することによって、アジア太平洋地域における多くの労働者の生命を保護するという点に関しても率先して遂行する意を表した。

APOSHOは、アジア太平洋地域のみならず、他の世界地域からの国家機関との提携も強化し、業務上の安全性や衛生面を改善する最善の方法について成功例や斬新な意見を共有するための「きっかけ」として機能するために、より一層発展していく必要がある。

APOSHO第14回会議では、同問題の関係者全体による共通の取り組みを強化することを目的として、「Safety Together(共に安全を)」がキャッチフレーズとして選択された。

この会議には、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、日本、マカオ、マレーシア、モンゴル、パキスタン、ニュージャージー、パプアニューギニア、シンガポール、フィリピン、英国、米国、ベトナムなど、世界多くの国から、政策担当者、管理者、主要科学者など540人以上の代表者が参加した。APOSHO第14回会議では、104回以上のプレゼンテーションが実施された。プレゼンテーション資料のテーマで重点が置かれた内容は、多くの企業や労働者が共に安全性を改善することができるという点、脱工業化社会における労働内容の質を高めるための取り組み、企業レベルなどでの自己管理の促進、労働安全衛生における優先順位や傾向など様々な最近の問題、政府はどのように関わっていくか、であった。

APOSHO第14回会議に参加したベトナム代表団のリーダーは、ベトナム労働総連合(VGCL)の副会長兼国立労働保護研究所(NILP)の理事Nguyen An Luong教授が務めた。同氏は、ベトナムが工業化や近代化を進めている時期に、業務上の安全性や衛生面に取り組んだ研究発表をするために参加していた。同氏の研究には高い関心が寄せられ、ベトナムにおける労働安全衛生分野での功績が参加者から称えられた。

Nguyen An Luong教授は、労働安全衛生分野に関する専門知識や多くの経験によって、第14回APOSHO会議中に開催された第2回アジア・太平洋労働安全衛生ポスターフェスティバルの審査員として指名された。

第14回APOSHO会議は大成功であった。代表団や参加者は同会議で、様々な国からの価値ある多数の情報、経験、新しい優れたアイデア、そして業務上の安全性や衛生面に関する最近の傾向や技術を習得した。現在は、ベトナムを含む世界の大半の国で、あらゆる水準およびあらゆる局面において、労働者の健康面や環境に適した業務上の安全性や衛生面に、より一層関心が寄せられている。


会議参加者