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2003年の労働災害の状況

資料出所:National Insutitute of Labour Protection of Vietnam (NILP) - CIS/ILO Collaborating Centre 発行
「NEWSLETTER」2004年3月号p.7

(仮訳 国際安全衛生センター)


1. 一般状況

労働災害総件数 3896
被災者総数 4089
運搬手段による災害 災害件数770、被災者数799
死亡災害の件数 469
死者数 513
2人以上の死亡があった災害 55
運搬手段による死亡災害 災害件数144、死亡者数149


2.災害発生率の高い地域

(省略)


3.災害発生率の高い産業



No 産業 件数 被災者数 死亡災害の件数 死亡者数
1 建設 270 296 91 96
 1.1  高所からの墜落・転落 240 241 81 83
1.2  建造物等の崩壊 25 50 7 9
1.3  地面の崩壊 5 5 4 4
2 電気機械器具の製造と使用 135 148 68 71
2.1  高電圧 21 - 12 13
2.2  低電圧及び電気装置 114 - 56 58
3 鉱業 110 130 21 30
3.1  鉱山の崩壊 44 53 8 11
3.2  採石 52 61 9 15
4 労働安全上特別な検査を必要とする機械 50 50 12 12
4.1  クレーン等 36 36 10 10
4.2  圧力装置 14 14 2 2
5 その他 1,608 1,622 73 73
5.1  機械による巻き込まれ 1,377 1,383 34 34
5.2  飛来・落下 182 185 38 38
5.3  燃傷、化学物質 49 54 1 1


4.労働災害の原因

4.1 事業者に起因するもの

基準、ノルマ、安全工学技術規程等違反 44%
労働規則(Working regulations)違反 4.3%
安全な作業コンディション及び環境を確保していない 6.8%
労働者のチェックと警告をしていない 2%
違反者に対して、授権された権限にもとづいて徹底的に罰金を課していない。
4.2 労働者に起因するもの
訓練されていない
法律及び予防に対する知識の不足
本質的に生産性優先で労働規則(Working regulation)履行への自覚が劣っている
個人用保護具を使用していない
4.3 国の管理機関に起因するもの
無秩序なガイダンス、感受性の不足
労働安全衛生に関する管理やチェックの数、政策がまだ率として低い
監督官の質、量、共にまだ必要要件を満していない
生産のある分野における取締りが、規律正しくない
取締りによる罰金が徹底的でない(2003年には7つの死亡災害については訴追が提案されたが、しかしどのケースも結論が出ていない)
労働災害の調査がまだ長引いている状態であり、又この原因の定義づけが不正確である


5.2002年と比較した2003年の労働災害の評価

* 災害の件数:402件(9.3%)の減少
* 被災者数:432人(9.6%)の減少
* 死亡災害:20人(4.5%)の増加
* 死亡労働災害発生率の高い地域
 (省略)
* 死亡労働災害が減少した地域
 (省略)
* 労働災害が増加した産業
建設 災害件数は21.6%の増加(222/270)
死亡災害の件数は31.8%の増加(66/91)
電気機械器具の製造と使用 災害件数は増加していないが、死亡災害の件数が3%の増加(66/68)
鉱業 災害件数は4.7%の増加(105/110)
死亡災害の件数は41.6%減少(36/21)
(訳注)(2002年/2003年)

労働安全衛生に関する法令及びノルマ違反を原因とする災害は、ずっと高い割合が続いている。