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労働衛生関係統計


資料出所:「VietNam Newsletter on Occupational safety and Health」
(訳 国際安全衛生センター)


珪肺を根絶する

ベトナムでは、珪肺が深刻な職業性疾病になっている。炭鉱、採石、鋳物、冶金、耐火レンガの産業の労働者は、珪素を含有する高濃度の粉じんに暴露される。300の国有企業から収集したデータによると、26万人以上の労働者が珪肺のリスクを負っている。中小企業、非国有企業では、珪肺の実態を把握できていない。保健省は、実際の珪肺の患者数は報告の4倍から5倍にのぼると推計している。同省は、他の関連省庁や、事業者および労働者団体と協力し、ベトナムから珪肺を根絶するための国家的行動計画を策定した。第1段階として、宣伝、研修活動を通じて、珪肺に関する事業者と労働者の認識を高める。優先地域を指定し、珪肺の検査と診断など、予防措置を計画し、実行する。

珪肺の発生件数
1995年 1996年 1997年 1998年 1999年
1月−6月
発生件数 508 667 923 1116 466

職業性疾病

1999年の1月から6月までに、400の企業の約12,000人の労働者が健康診断を受けたが、その結果、80%の労働者が良好な健康状態にあり、約10%の労働者(1,200人)が職業性疾病に罹病していることが分かった。もっとも多い罹病原因は、鼻、咽喉、喉頭の急性炎症である(16.5%)。次いで、眼の感染症(9.9%)、鼻、咽喉、喉頭の慢性的炎症(7.7%)、下痢および胃腸障害(6.3%)、心臓血管障害(1.8%)、皮膚病(1.6%)と続く。結核、ガンに罹病しているケースもあった。


急性農薬中毒

地区病院と、省病院の救急部門の報告によると、急性農薬中毒が3,067件発生し、その3.8%にあたる118人が死亡している。もっとも多い原因は自殺で、2,322件(75.1%)、次いで食べ物によるもの456件(14.9%)、作業中の暴露は146件(4.8%)だった。




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