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EUにおける労働災害 - 統計が示す現状(1998-1999年)
Work-related Accidents in the EU - the Statistical Picture (1998-1999)

資料出所:欧州安全衛生機構ファクトシート:FACTS 19
原文はこちらからご覧いただけます
(仮訳 国際安全衛生センター)

2001年の欧州労働安全衛生週間のテーマは、労働災害による人的・財政的損失である。「成功は偶然でない・成功はゼロ災害(Success is no accident)」というスローガンのもと、同キャンペーンは、労働災害発生率を低減させる経済的・人的必要性があることを強調し、より多くの組織がより厳格な安全衛生慣行を採用することを奨励している。

本ファクトシートでは、ユーロスタット統計局(Eurostat)が先に公表した統計を紹介する。本統計は、労働災害が依然として手に負えないほど高レベルにあることを示している。

漁業は最も危険な経済活動である

依然として高い中小企業の労働災害発生率

最も労働災害に遭いやすい新規採用者と若年労働者

職業関連の健康問題

社会的・経済的損失

4日以上の休業を伴った労働災害件数(労働者10万人あたり)
-経済活動別-EU15-(出典:ESAW)

4日以上の休業を伴った労働災害件数[グラフ]

NACEコードからの主要業種

A:
農業
D:
製造業
E:
電気、ガス
F:
建設
G:
卸売、小売-修理
H:
ホテル、レストラン
I:
運輸、倉庫、通信
J:
金融仲介業
N:
保健医療
休業4日以上の労働災害
NACE rev1 (経済活動) 区分(部門) 小区分または部門 労働者 1998 (x1,000) (労働災害の)数 発生率(労働者100,000人当り)
1998 1999* 1994 1995 1996 1997 1998 1999* 増減 %
94-98 96-98 98-99*
活動 全部門の計 136,150 4,678,586 4,850,120* 4,539 4,266 4,229 4,106 4,089 4,206* -9.9% -3.3% 2.9%*
そのうちの明細 男性       5,960 5,534 5,458 5,291 5,268   -11.6% -3.5% -
女性       1,936 1,864 1,924 1,865 1,890 - - -2.4% -1.8% -
18-24歳           5,751 5,613 5,725 - -   -0.5% -
25-34歳           4,390 4,210 4,179 - -   -4.8% -
35-44歳       - - - - 3,766 3,696 3,678 - -   -2.3% -
45-54歳       - - - - 3,558 3,548 3,543 - -   -0.4% -
55-64歳       - - - - 4,063 3,671 3,602 - -   -11.4% -
A 農業、林業、狩猟 5,092 345,766 373,340* 6,496 6,123 6,771 6,647 6,790 7,510* 4.5% 0.3% 10.6%*
D 製造業 30,156 1,354,762 1,369,376* 5,071 4,962 4,660 4,607 4,492 4,546* -11.4% -3.6% 1.2%*
F 建設 10,375 830,873 883,045* 9,014 9,080 8,023 7,963 8,008 8,261* -11.2% -0.2% 3.2%*
I 運輸、倉庫、通信 7,509 440,143 461,309* 6,139 5,790 6,018 5,937 5,862 5,999* -4.5% -2.6% 2.3%
N 保健衛生 社会福祉 (1999年 Community Labour Force Survey における ad hoc module より推定               5,100        

* : 各国間でデーターが統一されていないので、1998年ESAWのデーターと1998年から1999年迄の各国の経済変化より推定した仮の値である

死亡労働災害
NACE rev1
(経済活動)
区分(部門)
小区分または部門
労働者
1998
(x1,000)
(労働災害の)数 発生率(労働者100,000人当り)
1998 1999 1994 1995 1996 1997 1998 1999 増減 %
94-98 96-98
活動全部門の計 136,150 5,476   6.09 5.9 5.18 5.22 5.03 - - -17.5% -3.0%
そのうちの明細 男性           7.70 7.70 7.40 - - - -3.8%
女性           0.76 0.82 0.84 - - - 11.6%
18-24歳           3.88 3.71 3.60 - -   -7.3%
25-34歳           4.10 3.94 3.85 - -   -6.2%
35-44歳       - - - - 4.58 4.87 4.60 - -   0.5%
45-54歳       - - - - 6.28 6.00 6.12 - -   -2.5%
55-64歳       - - - - 8.31 8.94 8.06 - -   -3.0%
A 農業、林業、狩猟 5,092 631 - - 14.0 13.8 12.9 12.6 12.4 - - -11.4% -3.9%
D 製造業 30,156 1,101 - - 4.6 4.2 3.9 4.0 3.7 - - -19.6% -5.1%
F 建設 10,375 1,330 - - 14.7 14.8 13.3 13.1 12.8 - - -12.9% -3.8%
I 運輸、倉庫、通信 7,509 883 - - 13.7 13.7 12.0 12.1 11.8 - - -13.9% -1.7%

参考資料:
ユーロスタット統計局 - Statistics in focus - Population and social conditions - No 16/2001 - "Accidents at work in the EU 1998-1999" (EUにおける労働災害1998-1999年)- カタログNo KS-NK-01-016-EN-C ユーロスタット統計局 - Statistics in focus - Population and social conditions - N° 17/2001 - "Work-related health problems in the EU 1998- 1999"(EUにおける職業関連の健康問題1998-1999年) - カタログNo KS-NK-01-017-EN-C

出典および方法論に関する注釈:

労働災害に関する欧州統計 (ESAW) - ユーロスタット統計局

ESAWプロジェクトのもと、本データには4日以上の休業を要したすべての災害が含まれている。労働災害とは、「就労中に発生する独立したできごとで、身体または精神の障害にいたるもの」と定義されている。これには、急性中毒や他人が故意に働く行為も含まれるが、自分自身が招いた怪我や通勤途中の事故(通勤災害)は除かれる。「就労中」とは、労働活動に従事している間、または職場で過ごした時間を意味する。これには、就労中の交通事故も含まれる。死亡事故は、災害発生日から一年以内(災害の翌日より起算)に犠牲者が死亡する災害として定義される。加盟国の報告手続き(保険ベース制度であるか否か)によって、労働災害の報告レベルはさまざまである。一般的に、報告レベルは、保険ベース制度において非常に高く、ほぼ100%であると考えられている。一方、保険ベースでない制度の場合には、経済活動の全業種を総合した平均にして、通常30%から50%と、中位の報告レベルしかもたない。この二つの出所からのデータ、つまり報告レベルに基づき修正済みの保険ベースまたは非保険ベースのデータは、厳密にいえば比較可能でない。

1999年地域社会労働力調査(Community Labour Force Survey) における労働安全衛生に関する暫定モジュール - ユーロスタット統計局

地域社会労働力調査 は、毎年一度実施され、一般世帯の総人口を代表するサンプルを対象に調査を行なっている。1999年の労働安全衛生に関する暫定モジュールでは、11加盟国において50万人を超える人々を対象にインタビューを行なった。

詳しい情報の入手先

「労働災害の防止」は、2001年10月にEU加盟国が実施する欧州労働安全衛生週間のテーマである。災害防止に関するより詳しい情報は、同週間の専門ウェブサイトである、http://osha.europa.eu/ew2001/にて入手できる。また、当機構のウェブサイトhttp://osha.europa.euは、EU加盟国の関連サイトにリンクしており、加盟各国の国内法やガイドラインを閲覧できる。 ユーロスタット統計局(Eurostat)は、欧州共同体の統計局であり、欧州連合およびユーロ地区の統一された公式統計を発表している。より詳しい情報は、ユーロスタットのウェブサイトhttp://www.europa.eu.int/comm/eurostat/にて入手できる。

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