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NSC発行「Safety + Health」2006年3月号
掲載日:2006.09.20
ニュース

調査 : 温熱ラップ療法、職業性腰痛を緩和

 ボルティモア― ジョンズ・ホプキンズ大学(Johns Hopkins University、在ボルティモア)の調査チームが実施し、労働環境医学ジャーナル(Journal of Occupational and Environmental Medicine, Vol. 47, No. 12)に発表した調査によると、低温度の温熱ラップ療法を継続すると、肉体的負荷の高い職種で働く労働者の激しい腰痛は、大幅に緩和される。

    調査チームによれば、温熱ラップは、衣服の下から腰部に巻きつける。これは、化学反応の放熱による低温度の温熱を、少なくとも8時間連続で局所にあてるものである。調査では、苦痛抑制教育と併せてラップ療法を3日間受けた患者では、苦痛抑制教育だけを受けた患者に比べ、苦痛の強度が急速に激減した。ラップ療法を受けた患者では、苦痛の強度が52%減り、1日間の療法では、苦痛の緩和で43%の改善がみられたと、調査チームは報告した。