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NSC発行「Safety + Health」2006年4月号
掲載日:2006.09.27
建設業
調査報告:高いシリカばく露に対し、保護不十分
シンシナティ― 米国産業衛生専門家会議(American Conference of Governmental Industrial Hygiene: ACGIH)の委託で実施された調査によると、建設現場で一般的に行われているばく露制御は、高水準のシリカばく露から労働者を十分保護するものではない。
「建設現場におけるシリカばく露:ばく露監視データ編集プロジェクトの結果(Silica Exposure on Construction Sites: Results of an Exposure Monitoring Data Compilation Project)」と題する調査報告書では、ばく露水準を見極めようと、民間、調査機関、監督当局の13団体から、一人あたりのシリカばく露監視データを収集した。調査チームは、職務別ばく露で16分類中13分類、工具別ばく露で16分類中12分類、業種別ばく露で8分類中8分類が、ACGIHのTLV(ばく露限界)0.05mg/m3以上であったことを突き止めた。
呼吸用保護具、防じんマスク、半面型あるいは全面型呼吸用保護具を使用しなかった労働者は、過剰にばく露していた。呼吸器保護の水準が向上するにつれ、より多くの保護具使用者が防護されるようになる。しかし、全面型呼吸用保護具を用いていても、呼吸器の保護が十分になされていたのは、タック・グラインダー(目地用研磨器)では73%、平面グラインダーでは87%、削岩機では90%のみであったろうと、調査報告書は述べている。
調査によれば、作業現場では、シリカの有害性をよりよく認識し、作業現場におけるばく露抑制を強化せねばならない。報告書は、ACGIHの労働・環境・衛生ジャーナル (Journal of Occupational and Environmental Hygiene, Vol. 3, No.3)に掲載された。 |
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