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NSC発行「Safety + Health」2000年10月号

OSHAの最新情報


FAA,OCHAに対し、航空機乗務員の機内安全を譲渡

 OSHA(労働安全衛生庁)と、連邦航空局(FAA)は、航空機乗務員の機内安全衛生についてはOSHAの管理下に置くとした覚書に署名した。

 これで、航空機乗務員連盟(AEA)にとっては大勝利となった。同連盟は、長年、FAAが機内での組合員の安全規制を怠ってきたと訴え、最近になって、OSHAに安全規制権限を委ねるよう、キャンペーンを実施してきた。航空機乗務員連盟は、FAAは、航空機乗務員安全プログラムに十分な予算を配分してこなかったと述べ、航空会社11社、31,024名を対象とした調査で、1998年には、10%が休業を伴う、または治療を要する負傷を負ったと、調査結果を引用した。これは、全国平均の3倍に達する。

 パトリシア フレンドAEA会長は、OSHA、FAAの覚書について、「正直に申し上げると、アメリカ国民の大半が何十年も享受してきた保護をそろそろ我々にも適用されてよい時期である」とコメントを述べた。

 今年5月、FAAを所管する運輸省監督長官室は、FAAの安全衛生基準および機内乗務員に対するその執行を調査すると語った。FAAは、機内安全規則の作成に必要な、航空安全の専門知識を有すると主張、OSHAも同意した。FAAは、傷病の記録、飲料ワゴンの「プッシュプル」要件、手荷物の大きさや重量、血液由来の病原体その他の問題に対応する新しい基準を作成すると約束した。しかし、現在、両庁は、航空機乗務員に対し、OSHAの基準をどう適用するか、共同で検討することに同意した。OSHAは、機内乗務員の安全衛生基準を修正する前に、その修正案についてFAAと協議すると述べた。