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NSC発行「Safety + Health」2001年2月号

ニュース

ブッシュ、労働長官にチャオ氏指名

リンダ・チャベズ氏が労働長官の座を辞退した2日後、W・ブッシュ次期大統領は、代わりにエレイン・チャオ氏を任命した。チャオ氏は、ミッチ・マコネル上院議員(共和党、ケンタッキー州)の妻で、運輸副長官、平和部隊(訳者注:発展途上国へ派遣される産業、農業等の援助者たち)の部長、ユナイティッド・ウェイ(訳者注、慈善団体)の会長を務めたこともある。任命当時、チャオ氏は、保守的なシンクタンク、ヘリテッジ・ファンデーションの特別研究員であった。

 任命を受け、チャオ氏は、労働者という「アメリカの貴重な資源を保護、育成、開発する」よう努めると語った。同氏は、もともとは運輸長官に任命されると考えられていたが、民主党員を1名入閣させるとのブッシュ氏の約束で、ノーマン・ミネタ氏がこのポストに納まった。

 チャベズ氏の任命は、不法移民との関わりや、アファーマティブ・アクションをめぐる同氏の立場をマスコミで酷評され、失敗に終わった。労働長官として名が公表された途端、公民権団体、労働組合、その他のリベラルな団体が争う構えを見せた。

 チャベズ氏は、「全国民の技能および生産性の向上をめざして新たな機会を見いだし、安全な労働条件を推進し、国家の労働法規を治めます。私は、労働省の法規を強力に施行し、連邦政府契約業者間の平等待遇を保証します」と誓約した。にもかかわらず、労働組合は、同氏の任命を「アメリカの働く男女に対する侮辱」だと言った。

 現時点では、チャオ氏の任命に関し、労働界の立場は不明である。

 ブッシュ内閣は、言うまでもなくアメリカそのもので、ヒスパニック系アメリカ人1名、アフリカ系アメリカ人2名、アジア系アメリカ人2名、アラブ系アメリカ人1名が選出されており、女性も4名、加わっている。

 ブッシュ政権については、このほか、p.32の記事およびp.28のパトリック・R・タイソン氏のコラムを参照されたい。



新閣僚(案)


現時点で、各省長官に任命されたのは、以下のとおり。上院の承認を得ねばならない。
労働長官

EPA(環境保護局)長官  

商務長官

教育長官

財務長官

運輸長官

エネルギー長官

司法長官

農務長官

住宅・都市開発長官

内務長官

防衛長官

国務長官

復員軍人長官
エレイン・チャオ

クリスティン・タッド・ホイットマン

ダン・エバンズ

ロッド・ペイジ

ポール・オニール

ノーマン・ミネタ

スペンサー・アブラハム

ジョン・アッシュクロフト

アン・ベネマン

メル・マーティネス

ゲイル・ノートン

ドナルド・ラムズフェルド

コリン・パウエル

アンソニー・プリンシピ