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NSC発行「Safety + Health」2001年2月号

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EPA、五大湖への有毒化学物質の投棄を禁止


 EPAは、産業及び自治体施設に対し、少なくとも20種類の有毒化学物質の五大湖への投棄を禁じた。とくに、汚染物質をきれいな水と混ぜて希釈する「混合ゾーン」への最有毒化学物質の排出を禁じている。

 有毒物質の処分が禁じられたのは、イリノイ、インディアナ、ミシガン、ミネソタ、ニューヨーク、オハイオ、ペンシルバニア、ウィスコンシンの8州である。排出禁止対象には、水銀、ポリ塩化ビフェニール(PCB)、ダイオキシン、クロルデン(chlordane)、DDT、ミレックス(mirex)その他16種の化学物質である。

*注)クロルデン(chlordane)−−−揮発性液体殺虫剤

 EPAの推計では、年間70万ポンドもの有毒化学物質が処分されている。この度の禁止措置では、これらの排出をなくし、水銀については、90%削減する。

 五大湖への排出権を有するおよそ600の施設のうち、約半分は、混合ゾーンへ化学物質を排出しているが、これらは、今後10年間で段階的に廃止される。混合ゾーンへの新規の排出権は、直ちに禁止される。

 「汚染の解決は、希釈ではない」と、EPAのキャロル・ブラウナー長官は言った。「五大湖の混合ゾーン慣行は、段階的に廃止する時期がきた」。

 混合ゾーンへの毒物の排出は、五大湖の生態系のなかに組み込まれ、人類の健康、植物、魚類その他の野生生物を脅かす。EPAは、全国のその他の地域での混合ゾーン規制案にもとりかかっている。

 詳細は、www.epa.gov/ost/GLI/mixingzones/index.html.まで。