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NSC発行「Safety + Health」2001年3月号

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注射針は、保健医療の枠を越えた問題


オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州の簡易裁判所では、HIVやC型肝炎など、生命を脅かす疾病を感染するおそれのあるこのような刺傷が、職業を問わず起こり得ることを示す訴訟があった。

ガソリン・スタンドで働いていたウェイン・ミラー氏は、トイレット・ペーパーディスペンサーに隠されていた注射針で刺傷、HIV陽性となった。ミラー氏の職務内容には、トイレの清掃も含まれていた。この件を担当した審判は、239,807ドルの賠償金を認めた。

しかし、ミラー氏側のピーター・スミス弁護士は、この勝利は見た目ほど法的効力を持つものではないと指摘。「この類では、初の判例だろう。だが、審判の裁定は、将来に向け、先例を打ち立てることにはならない」。