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NSC発行「Safety + Health」2001年3月号

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EPA、クリントン政権末期に鉛基準を改定


クリントン政権末期に、EPA(環境保護庁)は、鉛暴露・報告を規制する規則を強化した。

規則のひとつは、EPAの毒物排出目録計画下での鉛排出報告義務を大幅に増やす。これにより、年間100ポンド以上の鉛を扱う施設を有する企業は、鉛排出を報告せねばならない。以前は、年間2万5千ポンドを超える鉛を製造・加工する企業、もしくは、年間1万ポンドを超える鉛を取り扱う企業にのみ、鉛排出報告が義務付けられていた。

新規則は、報告義務を拡大した点といい、土壇場で規制変更をしてのけたタイミングといい、論争を呼ぶものである。

EPAはまた、塗料、粉じん、土壌の鉛含有率の危険水準を下げた。当局によれば、住宅所有者、学校運営者、児童保育者は、鉛の危険から子供を保護する基準を初めて手にする。

新基準のもと、鉛は、以下の水準で危険とみなされる。

  • 床1平方フィートあたり粉じんの中の鉛40マイクログラム(改正前は、100マイクログラム)。

  • 屋内の窓枠1平方フィートあたり粉じんの中の鉛250マイクログラム(改正前は、500マイクログラム)。

  • 児童遊戯場のむき出しになった土中の鉛400ppmもしくはそれ以外の土地のむき出しになった土壌中の鉛含有率の平均値1,200ppm(改正以前は、2,000ppm)。