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NSC発行「Safety + Health」2001年7月号

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ジェフォーズ氏の離党で、OSHAに対する民主党の影響力に拍車

ワシントン − 先日のジェームズ・ジェフォーズ上院議員の共和党離党決定により、民主党は、労働安全衛生法規など、得意分野のプログラムに関し、議会での力を増した。

無所属となったバーモント州選出の同議員は、民主党に上院議席の過半数を与え、上院委員会、小委員会の委員長職を許した。このなかには、OSHA政策関連の委員会も含まれている。

自由主義的な民主党議員数名が、委員会、小委員会の議長職に就く予定であり、前任の共和党議員に比べ、OSHA問題に格段の好意を寄せるだろう。

下記の議員らも、新委員長に連なる。

  • 衛生・教育・労働・年金委員会のジェフォーズ委員長の後任に、テッド・ケネディ上院議員(民主党、マサチューセッツ州)。

  • 雇用・訓練・安全小委員会のマイケル・エンジ委員長(共和党、ワイオミング州)の 後任に、ポール・ウェルストーン上院議員(民主党、メイン州)。

  • OSHA予算を取り扱い、OSHA政策に影響力のある、歳出小委員会のアーレン・スペクター委員長(共和党、ペンシルバニア州)の後任に、トム・ハ―キン上院議員(民主党、アイオワ州)。

さらに、民主党は、各委員会で議決権を増し、法制関連の聴聞会で、聴聞会の証人選出についても、発言力を増す。民主党はまた、ブッシュ大統領の規制緩和計画に対し、より強硬な反対論陣を張ることができるようになる。

「世の中が変わる」と、ワシントンにある国際サービス労働者組合のビル・ボーウェゲン安全衛生部長は、手放しの喜びよう。通常、証言するのは典型的な事業家だが、労働者が委員会で証言するよう求められることもあろうと、例を挙げた。

ワシントンを拠点とする大企業グループ、LPAのティム・バード一般顧問補は、OSHA規則寄りの「徹底した聴聞会」や、業務上の死傷についての「悲惨な話が増える」だろうと予想。今回の動きで、ブッシュ大統領は、労働組合や民主党寄りの人物を指名せざるを得なくなるのではないかとも語った。