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NSC発行「Safety + Health」2001年11月号

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小規模企業に多い職場殺人

 
ノースカロライナ州チャペル・ヒル − アメリカ疫学ジャーナル(The American Journal of Epidemiology)(Vol.154, No.5)に発表された最近の調査によると、小規模企業、新興企業や夜間や週末などに一人で勤務している職場では、殺人が起こりやすい。
 また、男性従業員の比率、黒人やアジア系従業員の比率が高い職場では、殺人の危険性が高い。
 ノースカロライナ大学チャペル・ヒル公衆衛生学部の疫学博士で、本調査の筆頭執筆者であるデイナ・ルーミズ博士は、これらの危険要因は簡単に変えられないが、危険度の高い職場では、特段の予防策を講じることができると述べた。
 調査チームは、1994〜1998年間にノースカロライナ州で起きた職場での殺人事件152件につき、調査した。その結果、過去2年間に開業または移転した職場では、危険度が5倍にも跳ね上がった。住宅街または工業地域にある職場では、危険度が50%増した。
「米国では、自動車衝突事故に続いて、殺人が、労働死亡災害の主要原因である」とルーミズ博士。「しかし、労働者に対する暴力が、労働衛生問題として広く認識されてきたのは、ここ10年である」。