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NSC発行「Safety + Health」2001年11月号

OSHAの最新情報


化学安全委員会、工程管理の改善を勧告

 米国化学物質安全性調査委員会(The U.S. Chemical Safety and Hazard Investigation Boad)は、化学産業に対し、死傷や物損を防止するため、化学工程の変更管理をよりよくするよう要請した。
同委員会は、1998年に発生した2件の事故を引いた。1件は、ワシントン州アナコーツにあるイクイロン・エンタープライジズ精油所における熱分解設備(Delayed coking(デイレードコーキング)unit)の火災で、労働者6名が死亡した。
2件目は、バルティモアにあるコンデア・ビスタ社の洗剤用アルキレート工場における反応釜の爆発火災で、4名が負傷、甚大な被害を被った。
 どちらの場合も、安全のための意思決定の時間の欠如が問題となったわけではない。しかし「変更管理」プログラムが適切に作成され、実施されていたならば、2件とも、事故の影響を防止または軽減することができただろう」と、化学物質安全性調査委員会は述べた。
 委員会は、OSHAおよびEPA(環境保護局)は、「変更管理プログラム」を義務付けていると指摘する。また、化学工場の管理者には、工程条件の安全限度を規定する、変更管理プログラムを発動せねばならないのはどのような場合かを認識できるよう、監督者や労働者を訓練する、定期的なプログラム監査を実施するなどの対策を講ずるよう、強く要請した。