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NSC発行「Safety + Health」2002年2月号

OSHAの最新情報


OSHA、2002年度規制アジェンダを公表

 OSHAの最新の今年度下半期規制アジェンダは、今年度の目標を列挙、いくつかの折衝型規則作成案件を盛り込む一方で、他の案件を撤回している。
 本アジェンダは、建設用クレーンや起重機装置の安全に関する折衝型規則作成や、シリカの有害性からの労働者保護に向けた同様のアプローチを挙げている。
 関係者全員が協力して新しい基準をつくる折衝型規則作成については、同庁には苦い経験がある。鉄骨組み立てに関する新基準は、この方法で作成されたが、いまだに建設会社や組合から批判が絶えない。
 本アジェンダで、OSHAは、2002年末までに、港湾安全の最終規則や、1981年に公表した電気規則の初の改訂版を公表する意向である。同アジェンダは、建設業における狭隘な空間の安全や、すべり、つまずき、墜落・転落に関する新基準、一般的な傷病予防規則の提案も計画している。
 OSHAはまた、ベリリウムや六価クロムの使用・製造、建設業における聴力損失、建設業における墜落・転落、保健医療従事者の結核からの保護を管理する新規則の作成を視野に入れた、情報の収集・評価も行う。
 しかし、OSHAは、資源不足を理由に、多数の規則作成活動を撤回した。撤回されたなかには、建設業の安全衛生プログラムおよびエルゴノミクスが含まれており、一般産業における同様の問題に関するあらゆる計画も、宙に浮いた。また、広範囲にわたる有毒化学物質の許容暴露限界を強化する規則作成の芽も摘まれた。また、引火性または可燃性の液体に関する規則の改訂、動力伝動装置、建設業の足場、ロックアウト/タグアウト、ガス油田掘削、スプレー塗付、テトラクロルエチレン暴露、建設業の衛生なども撤回された。
 2001年12月に公表されたこのアジェンダは、ブッシュ政権下で刊行された2つめのアジェンダであるが、総合的なものとしては初の規制アジェンダである。