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NSC発行「Safety + Health」2002年3月号

ニュース

世界貿易センター労働者に高濃度の水銀

 ニューヨーク − ニューヨーク州、ニュージャージー州の港湾管理委員会は、世界貿易センタービル跡地で働いていた警察官4名の血流から、高濃度の水銀を検出した。
 水銀の許容濃度は、血液1リットルあたり0〜13マイクログラムである。警察官2名は、1リットルあたり14マイクログラム、1名は18マイクログラム、残る1名は24マイクログラムであった。高濃度の金属は、脳、腎臓、肺を侵す。
 4名とも健康で、水銀中毒の兆候はないものの、安全のため再配置されたと、港湾管理委員会のスポークスパーソンは述べた。
 EPA(環境保護局)、OSHA(労働安全衛生庁)、ニューヨーク市の定期的な大気モニタリングでは、大気中に水銀は検出されなかったが、港湾管理委員会は、11月、グラウンド・ゼロ(ゼロ地点)で働く労働者の水銀その他の重金属検査を始めた。水銀の出所については不明である。