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NSC発行「Safety + Health」2002年3月号

ニュース
頻繁な手洗いで、細菌が蔓延の可能性

カリフォルニア州アナハイム − 頻繁な手洗いは、細菌の蔓延を防ぐために多くの職業で必要とされているが、アメリカ皮膚科学会の医師らによれば、実際には、細菌の伝染を促している可能性がある。
 保健医療、フードサービス労働者など、頻繁に手洗いをせねばならない人々を対象とした調査では、しばしば手の表皮が破壊され、あかぎれ、かゆみ、炎症を起こしやすい状態になっていることが判明。保健医療専門職を対象とした調査では、たとえば、45%もの人々に、刺激性接触皮膚炎がみつかった。手の荒れた看護師は、細菌の繁殖する可能性が2倍になる。
 洗剤、研磨剤入りクリーナーを使用すると、労働者の手の刺激性皮膚炎をおこすリスクを高める可能性があると、リノ市のネバダ医科大学皮膚学科のジェームズ・デル・ロッソ臨床助教授は述べた。助教授は、手の皮膚炎を患う労働者は、「自身、微生物が繁殖するリスクが高いだけでなく、他の人々に感染させる可能性も高い」とも付け加えた。