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NSC発行「Safety + Health」2002年5月号

ニュース

簡単な安全対策で、職場における殺人を予防


 シカゴ − 新しい調査によると、単独勤務をなくす、勤務時間中は、扉を施錠または閉鎖する、明るい外部照明を設置する、または管理規制の組み合わせを採用するなどした企業では、職場における殺人「のリスクが著しく低下」した。
チャペル・ヒル市のノース・キャロライナ大学の調査員らは、政府が勧告する就労中の労働者の死亡防止対策について、その効果を調査した。
一般に、管理規制は、環境規制に比べて、リスクの低減に一貫して関わっていることが判明した。リスクを30%〜70%低減した管理規制を次に挙げる。
  • 勤務時間中は、玄関を施錠または閉鎖する。
  • 現金は、毎日預けておく。
  • 採用予定の従業員については、心理学的な選別試験を行うか、犯罪歴をチックする。
  • とくに夜間は、複数名を勤務させるようにする。

環境規制のなかでは、明るい外部照明、警報、金庫安全装置について、いくぶん効果がみられた。従業員と公衆との間に、物理的な障壁を設置すると、リスクが40%減少した。しかし一般的には、職場で顕著な結果を得るには、5つ以上の環境対策を組み合わせる必要がある。
調査「職場における殺人の予防に向け、政府が勧告する安全対策の効果」は、アメリカ医師協会ジャーナル(Vol. 287, No. 8)に発表されている。