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NSC発行「Safety + Health」2002年5月号

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睡眠不足、事故や健康不安を招く


 ワシントン − 全米睡眠基金が最近行った、アメリカの睡眠習慣に関する世論調査によると、アメリカ人の圧倒的多数は、睡眠不足が仕事に支障をもたらし、事故や負傷、健康問題のリスクを高めると認めている。
 調査によると、回答者の65%は、睡眠不足のときには、かなり、またはいくぶん、間違いを起こしやすいと回答している。これより少ない37%は、仕事を安全に遂行するのに、かなり、またはいくぶん難渋すると答えている。別の44%は、睡眠不足の折には、ほかの人々とよい関係でいることが難しいと認めている。
 調査によると、睡眠は、機嫌を左右する。人生に満足している、エネルギーが充満しているなど、機嫌がよいと分類された高得点群は、元気を回復して起床するには、最低限の睡眠時間が必要だと考えていた。悲観的である、ストレスに悩む、人生に不満を感じるなど、機嫌が悪い最低得点群は、正反対の睡眠体験を有していた。
 そして、これらすべての要因は、職場へ影響を及ぼす。どう対処しうるか。回答者の大多数は、事業者は、過労している、または睡眠不足の従業員に残業させてはならないとしている。過半数は、前日、十分な睡眠をとれず、「うまく仕事することができないと感じる」時には、従業員は、病気、私用で、もしくは単なる休暇をとるべきだと考えている。
 回答者は、多くの職業で、とくに業務上機敏性を求められる職業については、安全の確保のために、労働時間を制限することに賛成の意を示している。
 「2002年の米国の睡眠」世論調査の摘要は、www.sleepfoundation.orgで閲覧できる。詳細は、本誌6月号に掲載予定。