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NSC発行「Safety + Health」2002年5月号

OSHAの最新情報


環境団体、世界貿易センターでのOSHAの活動を批判

 天然資源防衛会議は、昨年9月11日の世界貿易センター攻撃の環境への影響に関する報告書のなかで、救助・復旧作業中のOSHAの仕事ぶりは「とりわけ失望的」であったと厳しく批判した。
 このニューヨークを本拠地とする環境保護団体は、対米テロへの政府の対応は、多くの点で「賞賛に値する」と評価する一方、OSHAとニューヨーク市環境保全部は、安全衛生関連任務を十分遂行しなかったと批判した。
 「重要な環境労働安全基準は、世界貿易センター倒壊後の数週間、数ヵ月間は、ずさんに適用されるにとどまった」と、同団体は非難した。
 他の事業場とは対照的に、グラウンド・ゼロ(爆心地)でのOSHAの活動は、「いくぶん効果のない相談役にとどまり、法規施行の機能を果たさなかった」と、報告書は主張している。
 報告書によると、OSHA監督官は、9月下旬から10月上旬にかけて、とくに呼吸用保護具に関連して、何十件もの労働安全違反を確認していた。しかし、OSHAは、消防隊員その他、救急援助隊員や建設労働者の呼吸用保護具の着用の徹底を怠った。
 これらの保護具は、グラウンド・ゼロのような火災、噴煙下では、標準的な労働安全要件であると、同団体は指摘した。