このページは国際安全衛生センターの2008/03/31以前のページです。
NSC発行「Safety + Health」2002年6月号

ニュース

メイン州議会、労働者災害補償規則を覆す



 メイン州オーガスタ − メイン州最高裁は、労働者災害補償給付金額や支給期間を算定するにあたり、業務外の傷害を算入できると裁定を下したが、州議会は、この裁定を回避する法案を通過させた。
 ポートランド・プレス・ヘラルド紙によれば、裁定は2月に下され、事業者は、労働者災害補償費用が突如急騰するのではと危ぶんでいた。裁判所の解釈では、過去の傷害と新しい業務上の傷害が複合して、職場復帰を妨げる場合は、事業者は、業務外の傷害をいくぶん考慮しなければならない。
 これに対し、メイン州のアンガス・S・キング・ジュニア(I)知事は、労働者災害補償の上限は、州経済の悪化を回避するために必要であると主張し、同法の修正法案を推進した。4月には、ようやく議会が修正法案に同意、知事は、思い通りにことを運んだ。新法では、給付額の算定につき、傷害の組み合わせを認めるものの、これらの傷害は、2002年1月1日以降、業務上かつメイン州内で発生した場合に限るとした。
 同法については、現在既に障害補償を受けている労働者の受給を、不公平にも停止させてしまうとの批判が寄せられている。