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NSC発行「Safety + Health」2002年6月号

OSHAの最新情報


消費者保護団体と労組、クロム水準でOSHAを提訴

 ワシントン市の消費者保護団体、パブリック・シティズンと、テネシー州ナシュビル市の国際製紙産業等・化学・エネルギー産業労働者組合は、強い肺がん誘発物質である六価クロム の許容暴露限界の引き下げをOSHAに命令するよう、連邦裁判所に訴えた。
 この2団体は、およそ10年間にわたり、許容暴露限界を引き下げるよう要求してきたが、OSHAは、暴露限界について規則作成を始めると約束を繰り返し、不首尾に終わっていた。しかし、2001年12月には、OSHAは、規制計画における六価クロム の格付けを「長期対策」へと格下げ、期限をはずした。
 六価クロム は、クロムめっき、ステンレス鋼溶接、クロム酸塩の顔料・染料に使われており、OSHAの見積もりでは、100万人が暴露している。
 1995年、OSHAは、1日あたり8時間で45年間、六価クロム に暴露した場合、労働者の34%が、ガンを患うと結論した。パブリック・シティズンと労組は、現行の許容暴露限界を200分の1までに引き下げるべきだと要求している。