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NSC発行「Safety + Health」2002年7月号

ニュース

 ワシントン州、2004年にエルゴノミクス規則施行を発動

 ワシントン州オリンピア − ワシントン州のゲイリー・ロック知事(民主党)は、先日、州労働・産業省に対し、同州の新しいエルゴノミクス規則を発効するよう、また、その施行は2004年7月に延期するよう、指示した。
 労働、産業、医療委員からなる小委員会は、公正かつ一貫した施行政策、わかりやすい要件、デモンストレーション・プロジェクトの成功、頒布可能かつ有効な教材などといった、特定の基準を満たしたと決定したが、ロック知事の指示は、これを受けたものである。
 ロック知事は、「こうした新しい規則で、新設備や、エルゴノミクス・コンサルタント、綿密な調査などへの高額な投資を迫られると懸念する産業がある」と言及した。こうした懸念は「根拠がない」としながらも、「(エルゴノミクス規制において)全米を先導する立場としては、慎重にことを進めねばならない」と付け加えた。
 産業界から訴訟をつきつけられている同州のエルゴノミクス規則は、事業者に対し、反復性ストレス危険要因を見いだし、それを是正することを義務付けるものである。カリフォルニア州は、傷害が発生した場合には、事業者にエルゴノミクス対策を義務付ける基準をすでに有しているが、これもやはり法廷で争われている。ミネソタ州、アラスカ州も、独自のエルゴノミクス規制を検討している。
 州政府は、より多くのデモンストレーション・プロジェクトの推進、教育プログラムや訓練の開発、事業者向け相談の革新的な手法の開発、労働・産業省エルゴノミクス・プログラム部長による召喚の処理など、小委員会の勧告を実践し、こうした活動の進捗状況を諮問委員会に報告する予定であると、ロック知事は語った。