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NSC発行「Safety + Health」2002年8月号
ニュース
携帯電話の廃棄は、有害
ニューヨーク − 約1億3千万個の携帯電話器、重量にしておよそ6万5千トンが、2005年までの毎年、米国で廃棄処分され、人々の健康と環境を脅かすと、ニューヨークを拠点とする環境調査団体、インフォームは警告する。
「無線社会の廃棄物:携帯電話の挑戦」と題する報告書によると、携帯電話は一般に、消費者が新器に取り替えるまでに、18ヶ月間利用される。これらが、ごみ埋立地や焼却炉に持ち込まれると、特に深刻な問題を提起する。含有していた多くの有害物質を放出し、人々の健康や環境を脅かす。
携帯電話その他の無線電子機器が生起する環境問題を分析したこの報告書は、電子廃棄物による環境への影響を最小限にくいとめるため、いくつかの勧告を提案している。以下は、その一部である。
- 携帯電話の有害物質、とくに鉛や難燃加工のための臭素処理の使用を控える。
- 携帯電話利用者のため、部品を標準化し、統一された技術基準を実施する。
- 携帯電話や付属品を、分解、再利用、リサイクルできるよう設計する。
- 効果的なメーカー主導の回収プログラムを実施する。
- リサイクル向けに、消費者が携帯電話を返却するよう、金銭で奨励する策を実施する。
- 回収プログラムでは、とくに毒性の強い充電式の電池に狙いを定める。
報告書は、この点では米国の先を行くヨーロッパ、日本やオーストラリアで、すでに実施されている活動を紹介している。
インフォームの上席研究員で報告書の著者、ベット・フィッシュバイン氏は、カリフォルニア、マサチューセッツ、ミネソタの3州は、製品から生じた電子廃棄物の管理費用を、生産者責任とする州法を、すでに検討中であると指摘する。
「さらに、米国のメーカーは、国際的に販売されている製品から有害物質を取り除く、回収に資金をあてるといった、海外の然るべき要件に従わねばならなくなるだろう」と、フィッシュバイン氏は記す。
報告書の全文は、 www.informinc.org/cellphone.htmで入手できる。
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