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NSC発行「Safety + Health」2002年8月号

ニュース

有毒物質の排出、大気中から地中、水中へ移行


 モントリオール − 北米環境協力委員会によると、カナダ、米国の工場、電力会社、有害廃棄物管理施設や炭鉱は、1999年に340万トンの有毒化学物質を排出した。
 これは、前年度の6%減であると、委員会は、年次報告書で述べている。しかし、5ヵ年分析でみると、排出物は、単に、大気中から地中、水中へと位置を変えたにすぎないことが示されている。
 「1999年度排出目録」と題する報告書は、米国の有毒物質排出目録およびカナダの全国汚染物質排出目録から引用した、1995〜1999年間のデータを分析している。報告書は、1999年度の実態、5年間の傾向および1998年から 1999年の変化を示している。
 報告書は、そのほか、以下の結果を提示している。
  • 電力会社は、45万トン強という、最大の排出量を記録。
  • 一次金属、化学品製造、電力、有害廃棄物管理の4産業で、1999年度の排出・移動総量のほぼ 2/3を占める。
北米環境協力委員会は、北米自由貿易協定のもと、設立された。
 「1999年度排出目録」は、北米における産業汚染物質の出所と管理に関する、委員会の第6回報告書である。報告書の全文は、www.cec.org/takingstockで閲覧できる。