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NSC発行「Safety + Health」2002年9月号

ニュース

労働者の喫煙暴露、低下

 アトランタ − アトランタ市を拠点とする疾病対策予防センターの喫煙・健康室の調査員らが実施した調査によると、近年、職場での禁煙が拡大したため、非喫煙者の職場における副流煙暴露は、著しく減少した。
 労働環境医学ジャーナル(the Journal of Occupational and Environmental Medicine)(Vol.44, No.6)に発表されたこの調査は、1991〜1994年間に約5千人の労働者を網羅、自宅に喫煙者がいないとする非喫煙労働者の55.3%に、ニコチンの主要な代謝産物である血清コチニン(serum cotinine)を検出した。この調査は、連邦政府の「第3回全米健康・栄養調査概観」の第2段階である。
 1988〜1991年間に同様に行われた第1段階の調査では、調査対象の労働者の71.8%に、血清コチニンが検出された。調査によると、ホワイトカラーより、ブルーカラー、サービス産業労働者のほうが、血清コチニンのレベルが高かった。
 双方の調査結果は、直ちに比較できるものではないものの、暴露の減少は、1988〜1991年の調査結果と、現行の全米健康・栄養調査概観で、非喫煙者の中度の血清コチニンが75%減少した1999年度のデータとの間にみられる、長期にわたる減少傾向と一致するものであると、調査員らは語った。
 また、1988〜1991年度と、1991〜1994年度の調査期間では、職場でタバコのにおいがすると答えた労働者は、39.1%から24.8%に減少した。
 職場の禁煙は、1986年には全米労働力人口のわずか3%が享受するにすぎなかったが、1992〜1993年にはおよそ46%、1999年には、70%近くになったと、調査は指摘する。
 昨年12月には、労働省は、地方レベルや職場の多くで、禁煙が浸透していることを挙げて、OSHAによる職場の喫煙規制をめざした規則作成を廃棄した。