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NSC発行「Safety + Health」2002年9月号

OSHAの最新情報


新結核規則、反対意見が優勢

 結核暴露から医療労働者を保護する基準をグレードアップするべきかどうか、OSHAがコメントを募集した最新ラウンドでは、そのような規則を公布すべきではないとする病院からの意見が、優勢を占めた。
 OSHAは、労働者の結核暴露に関する最新のリスク評価や、全米科学アカデミーの衛生調査部門である医学研究所がまとめた、職場の結核に関する報告書について、新たなコメントを求めて、今年1月、規則作成記録を再開した。
 以前、いくつかの労働組合は、結核規則の更新を要請していたが、これは、数年間、宙に浮いた。その後、クリントン政権下のOSHAは、今年4月までに結核規則を更新すると公約した。しかし、ブッシュ政権は、これを保留。規則作成の最新ラウンドに寄せられたコメントでは、労働組合は、基準の更新に向け、早急に行動を起こすよう、要求した。
 しかし、ミネソタ州セント・ポール市、セント・ジョンズ病院の感染管理専門家、キャシー・A・ミラー登録看護師は、OSHAに「職業上の結核暴露を防止する最終規則を公布しないよう」強く求めており、これは、OSHAに寄せられたコメントの過半数と似た内容である。
 結核は、記録の残る限りでは、史上最低の水準である。結核伝染防止に関する疾病対策予防センター(CDC)のガイドラインは、機能している。また、医学研究所によれば、提案された結核規則は、基準を効果的に実施するための充分な柔軟性を、医療機関に与えない。
 セント・ジョンズ病院を代表するミラー氏のコメントは、典型的なものである。事実、他の病院のコメントも、一言半句たがわず一致、またはそれに近く、申し合わせたコメント・キャンペーンを暗示している。