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NSC発行「Safety + Health」2002年11月号
ニュース
新しいEPA報告書、ディーゼル排ガスの発ガン性を指摘
ワシントン − 環境保護局(EPA)は、報告書で、今後のディーゼル排ガス規制に、重大な影響を与える可能性のある結論を導いた。ディーゼルエンジンの排ガスに長期間暴露すると、ガンを引き起こす可能性があるというのである。
さらに、長期間の暴露は、暴露次第では、肺を別のかたちで損なう可能性があり、一方、短期間では、「一過性の刺激や炎症性の症状」を引き起こす可能性があると結論した。アレルギーや喘息も、ディーゼルエンジンの排ガスにより悪化する可能性があると指摘している。
EPAは、大気浄化法の下、ディーゼル排ガスを規制する連邦当局であるため、専門家は、今回の調査結果が、将来のEPAの規制に影響を及ぼすであろうと考えている。EPAはすでに、2004年度の排気基準を満たさない大型ディーゼルエンジンのメーカーに対する罰金規則を完成した。(2002年10月号28頁、「EPA規則、排ガス規制に向け、価格設定」を参照。)
しかし、ディーゼルメーカー側は、報告書は、大気浄化法以前に収集したデータをあまりにも多く引用して、1950年代、60年代、70年代製のエンジンに焦点を絞っており、現在の技術を評価していないと主張する。
「今日製造されているトラックやバスは、12年前のものに比べ、8倍以上もクリーンである」と、ディーゼル技術フォーラムのアレン・シャーファー常務理事は声明で述べている。同フォーラムは、エンジン、燃料、排気制御システムのメーカーを代表する組織である。
EPA報告書は、その結論が、1990年代中ば以前に製造されたディーゼルエンジンに基づくものであると認めており、また、新しいエンジンが旧式のものに取って代わるにつれ、再評価が必要になるとしている。しかし、報告書は、旧式エンジンが現在も使用されていることを指摘、その所見は妥当なものであると弁護している。
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