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NSC発行「Safety + Health」2003年2月号

ニュース

製鋼所近辺と遺伝子損傷は関連

 オンタリオ州ハミルトン − カナダで最近発表された調査によると、マウスのDNA(デオキシリボ核酸)は、製鋼所の風下で呼吸していると損傷を受け、当のマウスやその子孫が、癌その他の疾病にかかりやすくなる。
 オンタリオ州ハミルトン市のマクマスター大学の科学者らは、突然変異は、製鋼過程でコークス炉から放出される化合物のなかまで、多環式芳香族炭化水素(polycyclic aromatic hydrocarbons)に暴露することにより、生ずるのではないかと疑っている。
 調査結果は、製鋼所で働く人々や、その近郊で暮らしている人々が、大気汚染により遺伝子を損傷しうるということを示唆している。
 本調査は、カナダ自然科学会議事録(Proceedings of the National Academy of Sciences)(Vol.99、No.25)に掲載された。