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NSC発行「Safety + Health」2003年9月号

産業特集

 製造業 

サルファー・マスタード取扱い時の暴露限界を提案

 アトランタ − 疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention : CDC)は、化学戦用物質、サルファー・マスタード(sulfur mustard)(マスタードガス、イペリット)の取り扱い、運搬、廃棄時に、労働者や一般市民を保護するため、気中暴露限界を提案した。
7月22日付けの官報(Federal Register)に発表された提案によると、新しい暴露限界は、化合物H、HDやHTへの暴露による急性・長期の健康被害を防止する。これらの化合物は、ひとまとめにしてサルファー・マスタードと呼ばれている。
 センターの提案は、現行の8時間加重平均の代わりに、1988年の労働者集団の暴露上限値(補集を5分間行った場合)を0.003mg/m3とするよう、要求している。
 センターはまた、72時間加重平均及び、一般人集団の暴露限界0.0001mg/m3を、12時間加重平均0.0002mg/m3とするよう、提案している。
 センターは、マスタードガスへの暴露の可能性がある場合には、新しい一般人集団限界で監視するよう、提案している。
 最後に、生命への即時危険値として、30分間の上限値(補集を30分間行った場合)0.7mg/m3を設定するよう、要求している。
疾病対策予防センターは、10月1日まで、一般からのコメントを受け付ける。コメントは、Paul Joe, Centers for Disease Control and Prevention, 4770 Buford Highway, Mail Stop F-16, Atlanta, GA 30341宛、送付されたい。詳細は、www.cdc.govを閲覧されたい。