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NSC発行「Safety + Health」2003年9月号
ニュース
全米安全評議会(NSC)創立90周年:第1回安全会議 − タイタニック |
(挿絵キャプション) 1913年の第1回安全会議のプログラムの表紙には、当時の安全専門家らの記憶に新しい、タイタニック号の沈没が描かれていた。
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1912年、ミルウォーキー州のプフィスター・ホテル(Pfister Hotel)で初の安全会議が開催された折、参加者プログラムの表紙には、疾走する豪華客船が描かれていた。観光船は、労働安全とは無関係かもしれないが、これは、当時の大事件を反映している。なにしろ、タイタニック号の沈没は、人々の記憶にまだ新しかったのである。
船の下には、タイタニック号の所有主を捉えただろう特性が列挙されている。優雅、速力、壮大、大規模。そばの女性は、この壮大な計画に欠けているものをはっきりと、参加者に思い出させている。その手には、ひとこと「安全」とはっきり記された紙が握られている。
この絵はまた、企業は、生産や品質に対するのと同様に、安全に配慮せねばならないという、当時の安全リーダーたちの見解を示している。第1回安全会議に集った200人の参加者は、この問題に精力的に取り組んだ。
1週間の会議では、情報満載の7セッションが設けられ、それぞれ8〜10人が演説した。この大半は、鉄鋼、炭鉱、製材、鉄道といったリスクの高い産業によくある危害を扱った。
演説の内容は、今日、NSCの年次会議&展示会で毎回討議されている題目の大半を網羅していた。個人用保護、機械の防護、応急手当、工場立入り検査、非英語労働者とのコミュニケーション、経営者の関与、安全の奨励である。
しかし、出席者らは、当時の差し迫った問題を単に解決する以上の高い志を持っていた。彼らは、未来の世代のために事故をなくそうとしたのである。こうした志を受け継ぐ器として、後の全米安全評議会(NSC)となる団体の設立を決議した。
今年の第91回年次会議&展示会では、今日の安全リーダー数千人が一同に会し、1912年の記念すべき週に始まった任務を継続する。
安全のリーダーであるNSCの創立90周年を記念して、本誌は、1年間を通じ、NSCの遺産のなかでも重要なものを紹介する。
毎月号の90周年記念の囲み記事で紹介する、NSCの安全第一の取り組みにまつわる話題に期待されたい。 |
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