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NSC発行「Safety + Health」2003年11月号

ニュース

全米安全評議会(NSC)創立90周年:「組織安全の声」
数で見ると

1928年の月間販売部数:
15,000部以上

1935年の1ページ広告の費用:
137ドル50セント

1921年の工科大学向け割引購読料(案):
年間5ドル

現在の発行部数:
67,000部
 あなたが手にしているこの雑誌は、全米安全評議会(National Safety Council: NSC)の初の公式刊行物のひとつで、NSCとほぼ同程度の歴史を誇る。
 主として安全技師や企業幹部を対象としたこの雑誌は、防火や、災害防止による生産性の向上、家庭内での事故予防など、安全問題を幅広く取り扱っている。
 NSCのフラッグシップは、4ページの週刊「全米安全ニュース(National Safety News)」として、1919年11月24日に発行された。この新しい刊行物は、「これまでの会報に比べ、安全や労使関係について幅広い情報を提供することができるように」なった。
 全米安全ニュースは、1921年5月1日、月刊誌となった。第1号は、わずか56ページ。現在の「Safety + Health」の形に収まったのは、1987年である。
 雑誌に掲載されたトピックのなかには、執筆された年代を映すものがある。たとえば第1号では、鉄鋼産業の災害を第1次世界大戦前と戦時中とで比較している。1928年の編集一覧表には、「垂直移動は安全を保てるか」と題したエレベーター関連の記事がある。
 しかし、時代を超越したトピックもある。1928年9月号の「防護服は、労働者の責任か、事業者の責任か?」と題した記事は、産業界がいまだに議論している主題を扱っている。また、すべり、つまずき予防の記事は、1928年3月当時と同様、いまも安全専門家の関心を引く。
 Safety + Health誌が規定した目的は、1954年当時と同じである。産業界や安全要件の変化について、最新情報を提供する。アイディアや優良慣行といった情報の交換の場を提供する。安全は、健全なビジネス投資であることを経営者に証明する。Safety + Health誌が、「産業界の組織安全の声」と称されるのも、こうした所以である。


 安全のリーダーであるNSCの創立90周年を記念して、本誌は、1年間を通じ、NSCの遺産のなかでも重要なものを紹介する。
写真:全米安全評議会図書館