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NSC発行「Safety + Health」2003年12月号
産業特集
時間帯横断飛行は、体内時計を狂わせる
ワシントン −
女性の客室乗務員は、頻繁に飛行しない女性の対照群に比べ、概日リズム(体内時計)が狂いやすく、これは、複数の時間帯を横断する飛行に関連していると、国立労働安全衛生研究所(National
Insitute for Occupational Safety and Health:
NIOSH)の新しい調査は指摘する。 調査は、乗務員45名と年齢、生活様式や出産歴が類似する教師26名とを比較した。NIOSHは、概日リズムの混乱を、身体の睡眠‐覚醒サイクル調節に関わるホルモンの一種、メラトニンのレベル変化で測定した。本調査は、乗務員が、教師で構成された対照群に比べ、睡眠障害に悩まされることが多いことが判明した、NIOSHの前回の調査を下敷きにしている。 昼間に働き、睡眠時間が一定している人々では、メラトニンは、夜間生成され、日変動はほとんど見られない。客室乗務員は、教師に比べ、メラトニンの生成に日変動が見られた。 メラトニン生成に最高25%もの日変動が見られた統計値を調べて、調査チームは、客室乗務員の場合は、値が2倍になりがちなことに気づいた。客室乗務員のなかで、メラトニン生成に最大量の変動が見られたのは、複数の時間帯を横断する飛行日程をもっとも頻繁にこなしている乗務員であった。 調査では、このような睡眠障害が長期的に健康に影響を及ぼすかどうか、結論を出してはいない。業務関連要因が、客室乗務員に予想を上回る生殖障害リスクを及ぼすかどうか、これを見極めるには、NIOSHの今後の調査が待たれる。 調査報告書、「女性客室乗務員の概日リズム障害に関する大規模測定規準の測定及び特定(Measuring
and Identifying Large-Scale Metrics for Circadian Rhythm Disruption in Female
Flight Attendants)」は、スカンディナビア労働環境健康ジャーナル(Scandinavian Journal of Work,
Environment, and Health)(Vol. 29, No. 5)に発表された。詳細については、www.cdc.gov/nioshを閲覧されたい。
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