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NSC発行「Safety + Health」2004年2月号
産業特集
NIOSH、新転倒防護ガードを開発中
アトランタ − 国立労働安全衛生研究所(NIOSH)は、トラクターの転倒事故の際、運転士を重傷や死亡事故から守る、新しいハイテクシステムを開発中である。
オートロップス(Auto―ROPS)と呼ばれるこのシステムは、運転席後部に据え付けられた四角い逆U字形の金属製防護棒に接続したセンサーから成る。防護棒は、ラッチ(掛け金)を外すと、圧縮バネで上方に入れ子式にたたむことができる。
センサーは、トラクターが傾き、そして転倒するかもしれないと感知すると、ラッチを外すよう信号を発する。ラッチが外れると、転倒防護棒は、運転士の頭部より高い位置に設置される。防護棒は、運転士の頭部が致命的に地面に叩き付けられないよう、あるいは転倒の衝撃が伝わらないよう、保護する。
NIOSHは、今年初め、オートロップス試作品を実地試験し、従来の転倒防護システムと比較して、良い評価を得た。実地試験では、遠隔操作でトラクターを転倒させるシミュレーションもあった。試験の結果、防護棒は、転倒による衝撃や重量に対する耐性で、工業基準を満たした。
NIOSHと転倒防護システムメーカーのFEMCO(カンザス州マクファーソン市、McPherson)は、オートロップス技術の商業利用をめざし、トラクター・動力機械メーカーと協力している。
転倒事故は、農業の労働死亡原因の首位で、毎年、100人以上の死者が出る。
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