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NSC発行「Safety + Health」2004年2月号

ニュース

OSHA、結核およびグリコールエーテル規則作成を打ち切る

 ワシントン − 労働安全衛生庁(OSHA)は、1997年の結核規則案を先へ進めるよりは、一般産業における呼吸用保護基準(general industry standard on respiratory protection)の適用を、結核菌に暴露する労働者に拡張する予定であると、2003年12月31日付けの官報(Federal Register)で発表した。
 結核規則案を撤回するにあたり、OSHAは、アメリカ合衆国に於て過去10年間に結核症例が40%減ったことを指摘した。この成功は、疾病対策予防センター(CDC、アトランタ市)のガイドラインによるものであるとしている。「こうした効果を考慮すると、CDCには、この順調な仕事を継続してもらい、われわれは、まだ取り組まれていない職場のハザードの削減に向け、資源を集中させたい」と、OSHAのジョン・ヘンショー長官は述べた。
 OSHAは、1997年10月、結核菌への職業性暴露を管理する基準案を発表し、これで、およそ530万人の労働者を保護できると推計していた。1998年に一般産業における呼吸用保護基準を公布した際、OSHAは、結核規則作成プロセスが完了するのを待って、当該呼吸用基準を結核に暴露する労働者にも適用するかどうか、決断を下すと述べていた。
 呼吸用保護基準については、適用対象の事業者が遵守できるよう、段階的に施行すると、当局は述べた。
 OSHAはまた、グリコールエーテルの許容暴露限界を下げる規則作成を終了すると発表した。当局は、過去10年間に、グリコールエーテルの使用量や生産量が激減したことを指摘している。従来は、自動車の再塗装に一般的に使われていたが、現在は大幅に減ってきたと、当局は説明した。