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NSC発行「Safety + Health」2004年2月号

産業特集

 運輸業

交通制御装置の改善で安全を高める


 ワシントン − 連邦幹線道路の専門家らは、衝突事故をドライバーに警告する標識をより鮮明にすることや、高齢ドライバーのために道路標識に大きな文字を使うなど、各州政府に対し、交通安全の改善を検討するよう、勧告している。
 これらの勧告は、連邦幹線道路局(Federal Highway Administration: FHWA)の「統一交通制御装置マニュアル(Manual on Uniform Traffic Control Devices)」2003年度版に収録されている。
 マニュアルで勧告されている安全強化策としては、高齢ドライバーのために、道路標識や交差点での進路変更用の車道標識の文字を拡大するなどが挙げられている。
 歩行者に関しては、マニュアルには、きょろきょろする目の動きを真似た電子標識で、道路を横断する際には左右を確認するよう歩行者に思い起こさせる「アニメ・アイ(眼)」や、道路を安全に横断する際の残り時間を知らせる「カウント・ダウン標識」に関するガイドラインも盛り込んだ。
 マニュアルではまた、たとえば視覚障害者のための歩行者用通路へ誘導する境界線や標識情報を伝える音声式装置などといった、障害者を介助する新しい設備についても詳述している。
 自転車利用者の安全改善のためには、新しい自転車レーン標識や記号を提案している。
 「統一交通制御装置マニュアル」2003年度版はまた、可視性の高い服装やバリケードをよく利用するように指摘している。また、衝突事故現場、閉鎖した出口や迂回路など、ドライバーが道路の状況に注意するように蛍光ピンクの標識を認め、現行の「マイル単位」より短い間隔で、道路案内標識を設置するよう勧告している。
 詳細は、www.fhwa.dot.govで閲覧可。