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NSC発行「Safety + Health」2004年4月号

ニュース

調査報告:コンピューター視力と労働生産性を関連づける


 セントルイス − アメリカ検眼協会(American Optometric Association: AOA)の刊行するAOAJournal(Vol. 103, No. 1)に掲載された調査によると、コンピューター作業に従事するのにわずかに不正確な視力矯正ですら、労働生産性に大きく影響を及ぼす。
 アラバマ大学バーミングハム検眼学部(University of Alamaba at Birmingham School of Optometry)の実施した調査は、こう結論した。
  • コンピューター視力の未矯正は、労働者に自覚症状がない場合でも、労働生産性や正確さに影響を及ぼす。
  • わずか0.5ジオプター(眼鏡の度数を示す)の矯正ミスですら、生産性におよそ9%、正確さに38%もの影響を及ぼす。
  • 不正確な視力矯正は、コンピューター作業に従事する従業員に依存する組織では、大きく影響する。たとえば、年収6万ドルの従業員を抱える事業者は、理論的には、生産性5,400ドルから検眼やコンピューター用めがね代300ドルを差し引いた利益を得る。この差益は、大企業では、収益に大きな影響を及ぼす。
 アラバマ大学によれば、労働者10人中9人は、眼精疲労または疲れ目、頭痛、目のかすみ、首や背中の痛みといったコンピューター視力症候群(Computer Vision Syndrome)のなんらかの症状を経験している。