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NSC発行「Safety + Health」2004年6月号

ニュース


カリフォルニア州、労災補償を全面見直し、医師ネットワークを創設

カリフォルニア州サクラメント(Sacramento) − 4月19日、カリフォルニア州のアーノルド・シュワルツェネッガー(Arnold Schwarzenegger、共和党)知事は、新しい一組の労災補償規則に署名して法律を成立させ、この全面的な見直しは手間を省き、事業費を減らすと述べた。
 改革の主眼は、医師の選択方法を中心としたものである。旧来の制度では、従業員は、自分で医師を選んでいた。今後は、事業者や保険会社の創った医師ネットワークから選ぶことになる。また、ネットワークの医師は、国家公認の治療ガイドラインに従わねばならない。
 その他、一時的労働不能手当ての支給を5年ではなく2年を上限とする、職場復帰プログラムを奨励する、労働不能手当てを業務上傷害に限定する条項がある。
 ランド公民正義研究所(Rand Institute for Civil Justices、カリフォルニア州サンタモニカ市、Santa Monica)の2003年の調査によると、カリフォルニア州の労災補償制度は、賃金総額100ドルあたり5.23ドルと、全米で最も高い保険料率であえいでいた。今回の改革で、カリフォルニア州の事業者は、年間40億ドルを節約できると予想されている。