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NSC発行「Safety + Health」2004年8月号
バージニア州アーリントン(Arlington) − 米国規格協会(American National Standards Institute: ANSI)のZ400基準の2004年改正版のもっとも重要な変更は、危険有害性の分類、周知徹底、および表示に関する世界調和システム(Globally
Harmonized System for Hazard Classification, Communication and Labeling:
GHS)との整合を図った点であると、米国化学工業協会(American Chemistry Council)のスポークスマンは述べた。
改正版では、基準の第2節、第3節の順序を入れ替えて、GHSの安全データシートに関する勧告を反映するようにした。
2002年に国連で採択されたGHSは、危険有害性の評価、安全データシート、表示に関わる要件を規格化することで、危険有害性の情報伝達の質を高めようとするものである。
ANSIのZ400.1−2004基準「有害化学物質― 化学物質等安全データシート(MSDS)― 作成(Hazardous Chemicals ― Material Safety Data Sheets ― Preparation)」は、労働現場で使われる化学物質等のMSDSの作成に適用される。本基準は、MSDS作成者に対し、MSDS開発、考案に向けた標準書式を提示する。
ANSI400基準の事務局を務める米国化学評議会によると、今回の改正版のその他の変更箇所は次のとおり。
- 読みやすさ、一貫性を改善し、重複を減らした。
- 基準のMSDSの節では、成分情報の前に危険有害性の種類を記載した。
- 成分情報で暴露ガイドラインを記載するオプションを削除した。
- 物理・化学的性質に関する節に可燃性の記載を義務づける。防火対策の節でも、可燃性を繰り返すオプションを設ける。
- 必要な物理・化学的性質を盛り込む。
- 毒物学的情報の節と生態学的情報の節との間の一貫性を徹底する。データ類型の一覧表を徹底、正確なものにする。
- 種々の手段による有害化学物質の輸送に必要な輸送要件を盛りこんで、国際法規と整合させ、緊急対応性を高める。
6月18日に公表されたANSI改正基準は、ANSIのウェブサイト、http://webstore.ansi.org/ansidocstore/default.aspで購入できる。
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