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NSC発行「Safety + Health」2004年10月号

ニュース


NIOSHハワード所長、CDC再編を弁護

 ワシントン − 疾病対策予防センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)の再編は、国立労働安全衛生研究所(National Institute for Occupational Safety and Health: NIOSH)を連邦官僚制度のなかへ深く埋め込むことになるとの懸念(本誌9月号12頁「ニュース」参照)に関し、NIOSHのジョン・ハワード所長(John Howard, director)は、8月18日、全米労働安全衛生諮問委員会(NACOSH)の委員らに対し、再編計画がNIOSHの上にもう一つ管理層を増やすものとは自分は思わないと述べた。CDCの戦略計画である未来イニシアチブ(Future Initiative)は2003年6月より開始されているが、これは、21世紀における当局の衛生効果を向上するよう、優先課題の再編をめざすものである。
 NIOSHは、保健社会福祉省(Department of Health and Human Services)傘下のCDCの研究機関であるが、これは、新設される四つのCDC調整センター(Coordinating Centers)のひとつ、環境・労働衛生傷害予防調整センター(Coordinating Center for Environmental and Occupational Health and Injury Prevention)に組み込まれる。NACOSHの委員の一人は、ハワード所長に対し、今回の再編計画に安全衛生専門家の意見はひとつも取り入れられていないと苦情を述べた。
 ハワード所長は、CDCの総予算70億ドルに比し、2億7,900万ドルというNIOSHの微小な予算を考慮すれば、CDC再編は、NIOSHにとってはプラスにもなりうると述べた。「この70億ドルの一部をNIOSHが借りることができれば、ニュースになるし、議会の見地からも、当局は得することができる」とハワード所長。