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NSC発行「Safety + Health」2004年12月号

産業特集

 運輸業

踏切での衝突事故の調査に向け、機関車にカメラを搭載

 ワシントン − 連邦鉄道局(Federal Railroad Administration: FRA)、ノースカロライナ州運輸省(North Carolina Department of Transportation)、ノーフォーク・サザン鉄道(Norfolk Southern Railway)は、連邦政府の資金協力を得て、デジタルビデオカメラを搭載した機関車を用いて、幹線道路と交差する踏切での実際の衝突事故や侵入事故のデータをリアルタイムで収集する調査プロジェクトを実施する。プロジェクトは、何千マイルもの鉄道運行の映像を収集し、事故やニアミスを分析する。
 ノースカロライナ州運輸省は、ローリー市(Raleigh)とシャーロット市(Charlotte)間を毎日運行するピードモント(Piedmont)旅客列車にビデオカメラを搭載した。
 ノーフォーク・サザン社は、22州、コロンビア特別区およびカナダ・オンタリオ州の850台の貨物用機関車にビデオカメラを搭載した。調査では、踏切の衝突事故や侵入事故に関わる人的要因を突き止める。また、ノースカロライナ州のSealed Corridor Initiativeの一部として実施された安全改善策の目標達成度や効果の評価も行う。同イニシアチブは、計画中の高速旅客列車用鉄道とも併せて、踏切の危険性の除去を徹底的に目ざす活動である。
 この種のデータは、以前は、調査目的のために確保されることはなかった。助成金は、収集したデータの検証・分析に用いられる。