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NSC発行「Safety + Health」2005年4月号
石綿肺でない労働者でも、アスベストで肺ガンのリスクが高まる |
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ボルティモア − アメリカ疫学ジャーナル(American Journal of Epidemiology, Vol. 161, No.
3)に掲載された新しい調査によると、アスベストへの過度の業務上ばく露は、「石綿肺を発病していない場合でさえ、肺ガンのリスクが著しい」
調査チームによると、アスベストに業務上ばく露している男性、とりわけ石綿肺の症状のない男性が、肺ガンを発病するリスクについては、数多くの調査があるにもかかわらず、依然として論争が絶えない。
本調査は、大量にばく露した米国の男性労働者4,600人を、9〜17年間追跡調査し、1989〜2002年間の肺ガン発病率を分析した。調査は、「X線撮影で石綿肺と診断された男性の肺ガン発病率は、きわめて高い」ことを確認した。しかし、石綿肺の症状がみられない男性についても、発病のリスクは高まることを突き止めた。肺組織が正常な男性からなる大人数のサブグループでは、ばく露関連のガンのリスクは明らかであった。高リスク職業で40年以上ばく露した男性は、5〜10年ばく露した男性のおよそ5倍ものリスクがあった。
調査チームは、考えられるその他の要因、たとえば労働者間の喫煙率の高さなどは、「これらの観察結果を、アスベストの発ガン効果よりうまく説明できそうにはない」と述べた。
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