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NSC発行「Safety + Health」2005年4月号

ニュース


報告書:NAFTAの労働者保護活動を批判

 カリフォルニア州バークリー − 北米自由貿易協定(North American Free Trade Agreement: NAFTA)は、労働分野における協力に関する北米協定(North American Agreement on Labor Cooperation)と共に、国際貿易における労働者の権利を保護しようとの初の試みで先例を打ち立てたが、失敗の象徴となった。
 これは、マキラドーラ安全衛生支援ネットワーク(Maquiladora Health and Safety Support Network)のギャレット・ブラウン(Garret Brown)氏の新しい報告書の結論である。
 両協定は、とくにメキシコで失敗したとブラウン氏は記し、その理由として、労働協力における生来の脆弱性や、実施を妨げた政治的・外交的配慮、経済事情やその政治的意義への取り組みの挫折を挙げた。
 ブラウン氏はまた、両協定は、欠点はあるものの、経済のグローバル化における労働安全衛生を実際に保護するには何が必要か、道しるべとなると記す。将来の協定に必要な要素としては、国内法規の効果的な施行や、施行プロセスへの事業者の取り込みが挙げられる。
 本報告書「NAFTAはなぜ失敗したか、国際貿易協定で労働安全衛生を保護するには、何が必要か(Why NAFTA Failed and What's Needed to Protect Workers' Health and Safety in International Trade Treaties)」は、http://mhssn.igc.org/trade_2004.pdfでPDF書式でダウンロードできる。