このページは国際安全衛生センターの2008/03/31以前のページです。
NSC発行「Safety + Health」2005年4月号

ニュース


金属加工溶液、乳ガンのリスクと関連

 ニューヨーク − アメリカ産業医学ジャーナル(American Journal of Industrial Medicine, Vol. 47, No. 2)に発表された予備調査報告によると、金属加工溶液を取り扱う職業に従事する女性は、乳ガンにかかる危険性が高い。
 マサチューセッツ州公衆衛生省(Massachusetts Department of Public Health)の調査チームは、米国の3大自動車製造工場のひとつで、少なくとも3年間勤務した女性4,680人を調査した。このうち、乳ガンの症例は、99件であった。乳ガンを発病するリスクは、可溶性の、油を主原料とした金属加工溶液へのばく露に関連して増加したが、その他の種類の溶液では増加しなかった。一般に、乳ガンにかかった女性は、発病していない女性に比べ、可溶性の金属加工溶液へのばく露が多かった。
 金属加工溶液は、以前から健康問題と関連づけられており、呼吸器疾患や、肺、咽喉、すい臓・胃・直腸のガンのリスクを高めると指摘する調査がある。