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NSC発行「Safety + Health」2005年5月号

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最高裁、鉱山労働者の訴訟で、連邦政府の安全責任を再吟味

 ワシントン −
3月7日、米国最高裁判所(U.S. Supreme Court)は、安全監督官が労働者の保護を怠った場合、連邦政府は、いかなる場合に責任を負うか、判断を下すと発表した。
 本訴訟は、アリゾナ州の二人の鉱山労働者が、鉱山安全衛生庁(Mine Safety and Health Administration: MSHA)職員を相手取り、訴訟を起こす権利があるかどうか、これを中心に展開する。鉱山労働者らは2000年1月、アリゾナ州サワリタ市(Sahuarita, AZ)近郊の鉱山で、落ちてきた9トンのスラブの下敷きとなり、負傷した。死亡者も1人出た。
 労働省(DOL)の調査によると、MSHAの管理職員1名は、事故現場の不安全を訴える匿名の苦情5件を受理していたが、調査しなかった。
 鉱山労働者2名は、鉱山をきちんと臨検しなかったとして、MSHAの過失を主張、損害賠償を要求している。
 本訴訟は、今秋審理される。